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「だって翔太こういう話苦手だし、涼太は得意でしょ?」
「え?どこ情報?」
「いや、分かんないけど宮舘王国の国王じゃん」
「Aってそういうとこ変わんないよね…」
意味わかんないなあ、なんて言いながらコーヒーを飲む涼太。
でも話は聞いてくれるんだね。すき。
「で、康二の誘い方だっけ?」
「え!?話聞いてた!?誘い方云々の前に康二くんとできないって話なんですけど!?」
「え?すればいいじゃん?」
「だからできないんだって!!」
ぎゃあぎゃあ言い始めるわたしにきょとんとする涼太。
カオス。やばい。
話が進まない。
「だって!あの!世界遺産の康二くんだよ!?」
「康二って世界遺産なの?」
「違うよおおおおわたしが勝手に思ってるだけだよおおおおおお」
「フフ、Aは相変わらず面白いね」
その言葉で揶揄われていただけなのが分かる。
クソー、涼太ってほんとこういうとこある。
わたしがぎり…と涼太を睨んでみても、知らん顔。
涼しい顔してコーヒー飲んでる。
「Aはさ」
「なに…」
ジト目なわたしに涼太はフっ、と微笑む。
「康二とどうなりたいの?」
「康二くんが幸せだったらそれでいいかな」
「じゃあ康二の望むことなら何でも叶えてあげるの?」
「うん」
「じゃあ今日にでもしたらいいよ」
「へっ!?」
「康二、だいぶ我慢してるんじゃないかな」
だからできないっていう話をですね?
してるんですけど?ね??
え???でも??待って???
「康二くん…我慢してるの…?」
「うん」
ええよ、待つよ。
って言ってくれていたのは優しさ?
本当は涼太に言うくらい、我慢してくれてた?
「大切にされてるねぇ」
あわあわとなるわたしに、涼太は柔らかく微笑んだ。
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葵(プロフ) - みぃ。さん» はじめまして!コメントありがとうございます🧡たくさん読んでいただけて嬉しいです〜!これからも読んでいただけるようにがんばります♡ (10月20日 0時) (レス) id: 9d9881e18b (このIDを非表示/違反報告)
みぃ。(プロフ) - 初めまして!ひまわり、たいようと読ませていただきました。🧡さんの優しさが全面に出ててほっこりしました。また他の作品も読ませていただきますね! (10月18日 21時) (レス) id: fb4296a570 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - mamemiyaさん» こちらこそありがとうございます〜♡ぜんっぜん無理してないので、お付き合いよろしくお願いします(^ ^) (6月3日 13時) (レス) id: 9d9881e18b (このIDを非表示/違反報告)
mamemiya(プロフ) - 続編ありがとうございます。作者様の無理のないペースで更新楽しみにしてます。 (6月3日 10時) (レス) @page4 id: 8b0826854e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:葵 | 作成日時:2023年6月2日 17時