貴方side ページ45
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学校にまた通い始めて数日。
気づいたことがある。
…黒髪の慎太郎くんがモテるということに。
私がいない間、慎太郎くんも授業に出ず
ずっと屋上に居たらしいんだけど…
黒髪にしてから初めて私と一緒に教室へ顔を出した彼は同じクラスにいた女の子達皆に��かっこいい��と囁かれていた。
しかも金髪の時より、雰囲気が全然変わるのか
話しかけに来る子もいて。
〈森本くん、黒髪にしたのー？〉
「…？おん」
〈金より似合ってる！！〉
最初は恐る恐る話しかけてた子も
普通に返してくれる慎太郎くんに安心して
今は目をハートにさせながら喋ってる。
慎太郎くん自身も話しかけられた事に驚いてたし、
素直に返しただけなんだから、と思ってても
心のモヤは取れない。
〈てか、森本くんって神宮寺くんと仲良いよね？〉
〈うちら高1の時も同クラだったんだけど、覚えてる！？〉
〈たまに遊んだりしよーよ！〉
自然に彼の周りを囲んだ女の子達。
携帯を取り出してはライン教えて！なんて言ってる。
…交換、しちゃうの？
「あのさ、」
そんな不安をかき消すような低い声。
慎太郎くんは周りにいた女の子達を見て
「お前ら興味ねぇからあっち行ってくんね？」
とバッサリ。
想像以上の冷たさに、思わず私が��えっ��と声を漏らしてしまった。
何も言えなくなった女の子達は無言でその場から去る。
何も気にしてない彼はわざとらしくため息をついた後、私の方を見て��今日、空いてる？��といつものトーンで聞いた。
さっきとは全く違う、優しさのある声で。
「樹んとこ行こ」
『うん』
その誘いに頷けば、薄ら笑った慎太郎くん。
女の子達と私の態度の違いに、周りは皆驚いてた。
…もちろん、私もだけど。
.
「金に戻そっかなー」
放課後、樹さんのたまり場へ向かってると
自分の頭を触りながら慎太郎くんがそんな事を呟いた。
『戻すの？』
「Aはどっち派？」
『どっち……かな、』
女の子達に喋りかけられてる時は
心の底から金に戻して欲しいって思ってたけど
「なんか、黒だと邪魔な奴ら来んじゃん」
「あぁいうのめんどくせぇ」
「急に態度変える奴らが1番ムカつくんだよ」
なんて言ってるからもうなんでもいい。
『どっちの慎太郎くんも好き』
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蝶-アゲハ-(プロフ) - さつきさん» 感想ありがとうございます！なんと、！？そんな読んでいただけてたなんて嬉しいです！これからもよろしくお願いします！(土下座) (2021年8月31日 8時) (
レス) id: 7d431f17aa (このIDを非表示/違反報告)
さつき(プロフ) - 完結お疲れ様です！更新されるたびにドキドキしながら読まさせて頂きました^ ^完結が待ちきれなくて何度も初めから読んだりするほど大好きな作品です！次のお話も楽しみにしています！！ (2021年8月31日 2時) (レス) id: 0e07e9da53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蝶−アゲハ−
| 作成日時：2021年5月28日 0時
