貴方side ページ40
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父「気づいてるか？君や君の友人と関わってから娘はおかしくなったんだよ。だからもう関わらないでくれ。」
『どうして……、どうしてそうなるの！？』
お父さんの考える事が全然わからない。
どういう思考でその結論に至るの……？
自分の言葉が何一つ伝わってなくて、悔しくて、涙が溢れて止まらない。
父「俺は娘に怒ってない…呆れてるんだよ。今まで大事に育ててきたのに、こんな風になってしまって。」
私の言葉はもう、何一つお父さんには届かない。
そう思った。諦めようって、……だけど
「気づいてないのはお父さんの方じゃ、…ないっすか」
父「なに？」
母「森本くん…」
「…どうも。」
それまで頭を下げて黙っていた慎太郎くんが苦笑いでそう言い返す。
その言葉にお父さんは眉をひそめ、後ろにいたお母さんが彼の名を呼んだ。
父「…誰に何を言ってるのかわかってるのか」
「はい、もちろん」
父「…なんだとっ？」
母「あなた！」
頭に血が上ったのか、声を荒らげたお父さんを
お母さんが引き止める。
慎太郎くんは、おかまいなしにお父さんを挑発した。
「自分のことしか考えてないですよね。」
父「貴様、何を……っ！」
「Aが死のうとしたことを知ってますか」
父「………は？」
さっきまで顔を赤くさせていたお父さんが
力の抜けた声を発する。
私が死のうとしたことに対して、初めて知ったから驚いたんだと思う。
『慎太郎くん、それ…』
「ごめ、…Aのお母さんも知ってる」
『え？』
まさか、言われると思ってなくて私も息のような声が出た。
慎太郎くんの発言にお母さんが私を見てごめんなさい、と謝る。
母「森本くんから聞いたの…」
父「どういうことだっ……！」
母「……」
涙ぐむお母さんと、困惑したままのお父さん。
私も引っ込んだ涙がまた溢れそう。
「別に俺は許されなくていい。ただ、Aのことはちゃんと話を聞いて寄り添って欲しいって思います。後悔しないように。」
それを聞いて、お母さんが私の味方になったことをようやく理解した。
前に慎太郎くんと会って、その時に話を聞いたから私に謝ってきたんだと。
「…俺はこれで失礼します。急にすいませんでした。」
お父さんは彼になにも言わず、深いため息を吐き
頭を振りながら家に戻る。
絞り出した声で慎太郎くんを呼べば
彼は��学校で待ってる��と微笑んだ。
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蝶-アゲハ-(プロフ) - さつきさん» 感想ありがとうございます！なんと、！？そんな読んでいただけてたなんて嬉しいです！これからもよろしくお願いします！(土下座) (2021年8月31日 8時) (
レス) id: 7d431f17aa (このIDを非表示/違反報告)
さつき(プロフ) - 完結お疲れ様です！更新されるたびにドキドキしながら読まさせて頂きました^ ^完結が待ちきれなくて何度も初めから読んだりするほど大好きな作品です！次のお話も楽しみにしています！！ (2021年8月31日 2時) (レス) id: 0e07e9da53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蝶−アゲハ−
| 作成日時：2021年5月28日 0時
