慎太郎side ページ24
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午前は大っ嫌いな授業をAの隣で受けて
午後はアイツに会うために早退した。
「樹、」
田「お、まじで来た」
中学を卒業してから樹がたまり場としているこの場所は少し大きめのガレージを改造してシャッター部分を取り外したもの。
樹の兄貴たちが使っていたものらしい。
アンティークなオブジェを置いて、オシャレに仕上げた空間には男臭いバイクが数台。
全部、樹と樹の兄貴のものらしい。
田「頼みって？」
エンジンの掛かっていないひとつの機体から体を離した樹が俺に問う。
「卒アル見してくんね？」
田「俺らの代？」
「いや、俺らの」
お前、自分で持っとけよ。と卒アルがしまってある本棚へと足を向ける樹。
なんでか俺の卒アル、樹んとこにあんだよね。
田「なに、思い出振り返るために来たの？」
「ちげぇよ」
田「だよな」
いつぶりかの卒アルをペラリと捲る。
目的は、アイツら…数日前に絡んできた2人組を思い出すため。
俺を知ってるってことは、同じ中学なはず。
年上のやつらは樹がいたから絡まれること無かったし、あんな態度で来る奴なんて同い年しかいねぇ。
Aに絡んでたのが気になって思い出したかった。
田「誰か探してんの？」
「ちょっとな」
田「あっそ」
何人もの写真に目を通している間、暇を持て余した樹は、
俺ちょっと出るわー。とバイクのエンジンをかけてどっかに出かけた。
「………こいつか？」
見つけたそれっぽい奴1名。
前にあった時とは髪も雰囲気も全然違うけど、たぶんこいつ。
その次のページにもう1人見つけた。
名前と顔を凝視して、やっと思い出した。
こいつら中2の時に喧嘩した奴らだ。
「今更、覚えてねーわ」
たった一度、殴り合った相手なんて、
ましてや自分が負けてもねぇ相手の顔なんていちいち覚えてねー。
やっと思い出せてすっきりした俺は
屋上にいる時みたいに、すぐそばにあるソファに寝転んで寝た。
「ん……樹？」
何か震える感覚を感じて目を覚ました。
原因はポッケにある俺の携帯。
「なに、」
田「お前、まだいんの？」
「うん」
俺の居場所を確認した樹は、急いで来い。と聞きなれない場所を発する。
田「Aちゃんが攫われた」
……は？
その言葉はまだ寝ぼけている俺を一気に目覚めさせる。
田「バイク使っていいから急いで来い」
頭が真っ白になった。
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蝶-アゲハ-(プロフ) - さつきさん» 感想ありがとうございます！なんと、！？そんな読んでいただけてたなんて嬉しいです！これからもよろしくお願いします！(土下座) (2021年8月31日 8時) (
レス) id: 7d431f17aa (このIDを非表示/違反報告)
さつき(プロフ) - 完結お疲れ様です！更新されるたびにドキドキしながら読まさせて頂きました^ ^完結が待ちきれなくて何度も初めから読んだりするほど大好きな作品です！次のお話も楽しみにしています！！ (2021年8月31日 2時) (レス) id: 0e07e9da53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蝶−アゲハ−
| 作成日時：2021年5月28日 0時
