貴方side ページ20
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「お前ら何の用？」
〔相変わらずコワ！〕
そんな顔しないでよ、と少し私たちから距離を取った2人組は両手で手を振る。
…この人たちなんなの？
ヘラヘラして絡んできて何がしたいのかサッパリ。
〔別になんもしねーよぉ！〕
「は？」
相変わらず睨みをきかせた慎太郎くんにはおかまいなしで、1人が時間やべぇ！と携帯を見た。
それに釣られてもう1人が携帯を一緒に覗く。
そして2人とも目を揺らがせ慌てては、仕方ねーなーと肩を落とした。
〔まあ、いいや。収穫あったし、じゃあねー！〕
「………なんだあいつら」
駆け足で去ってった彼ら。
このやり取りの間でも、慎太郎くんは彼らが誰なのか未だに思い出せないらしい。
『…よくわからない人達』
「ま、いーわ。いこ」
『うん……』
私の方を振り向いて離れてた手を掬われた。
そして歩き出す。
その方向は私の家、だ。
『え…、慎太郎くん？』
「なに？」
『あ、いや。なにも』
さっきの話は無かったことになるのかな…慎太郎くんの家、行くの。
それもそうか。
私、行くって言ってないもんね。
なんで残念な気持ちなんだろ、私。
言いかけた言葉を飲み込んだ私に
彼は反応することなく、家まで送り届けてくれた。
「…Aがいいって言うまで俺、しねぇから」
『え？』
「無理やりは絶対しない」
門の前で、慎太郎くんの真正面に立つ。
彼は私の目をしっかり捉えて絶対しない、と言った。
その真摯な姿勢に感化されたのは間違いない。
『いい、…よ』
「え？」
『前からいいって思ってた…だけどまだ、』
ちょっと怖い。
私自身がどうなるのかわからなくて怖いの。
恥ずかしくて、小さくなる声。
だけど慎太郎くんはそれを聞き逃さなくって。
「たしかに、怖ぇよな。」
『…ごめんね』
「おい、もう謝るなって言っただろ」
『だって、』
だってじゃない、と彼の胸の中に収められる。
片手で頭を引き寄せられ、スポッとハマった。
「Aが大丈夫になるまで待つから」
背中をトントンと叩かれ、
顔を持ち上げられたかと思えば
今日はこれだけさして。と甘く長いキスをされた。
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蝶-アゲハ-(プロフ) - さつきさん» 感想ありがとうございます！なんと、！？そんな読んでいただけてたなんて嬉しいです！これからもよろしくお願いします！(土下座) (2021年8月31日 8時) (
レス) id: 7d431f17aa (このIDを非表示/違反報告)
さつき(プロフ) - 完結お疲れ様です！更新されるたびにドキドキしながら読まさせて頂きました^ ^完結が待ちきれなくて何度も初めから読んだりするほど大好きな作品です！次のお話も楽しみにしています！！ (2021年8月31日 2時) (レス) id: 0e07e9da53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蝶−アゲハ−
| 作成日時：2021年5月28日 0時
