貴方side ページ17
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よくよく聞けば、彼は慎太郎くんの中学の先輩らしい。
卒業して高校が別になった今でもよく遊んでるんだとか。
会って5分も経たないうちに
樹って呼んでねーAチャン。ってアイドル並みのスマイルを見せられて、距離の縮め方が凄いなと思った。
年上だし、樹さんって呼ぶけど。
田「ジンに慎太郎連れてこいって言っても全然呼んでくれなかったんだよねー」
「俺、知らねーよ」
『ジンくん…』
田「うん、ジンと知り合い？」
幼なじみです、と言うと樹さんは
ジン、こんなカワイイ幼なじみ居たの？と驚いてた。
「樹に教えたらロクな事ねーだろ」
田「あぁ、なるほど。だからアイツ、慎太郎を俺のとこに呼ばないわけだ」
『え？……』
田「俺に教えてたらいい事もあるけどねー？」
「ねぇよ！」
よく分からない会話が私の間を行き交う。
鬱陶しいという気持ちが顔から滲み出てる慎太郎くんに対して、余裕そうにヘラヘラと笑ってる樹さん。
田「ま、いーや。今度遊ぶ時、Aちゃんもおいでよ。」
『え、あ、……はい』
「連れてかねーよ」
田「ふふ、はいはい。もう俺ら行くわ。じゃーねー」
嵐のように過ぎ去った樹さん達。
金色のアクセサリーをジャラつかせて去っていく姿は誰も寄せつけないオーラを感じさせる。
見た目は怖い、けど喋ったら意外とフランク。
そんなギャップに私は驚いて、彼らの後ろ姿を数秒見つめていた。
「樹と仲良くすんなよ」
『う、うん……？』
「アイツ、女癖悪いから」
…たしかに。色んな人と遊んでそうな雰囲気は感じたなぁ、と思いながら慎太郎くんの言葉にゆっくり頷いた。
『仲良いいんだね』
「仲良いっていうか、お世話になったって感じ？」
『そうなんだ』
私の家につくまで、慎太郎くんは樹さんとよく遊んでた話をしてくれた。
バイクも喧嘩も教えてくれたのは樹さんだったらしい。
今でもなんかあれば最終的に頼るのは彼だと教えてくれた。
そんな素敵な方だったのか、と思い知らされ
さっきまでのイメージがまた覆された樹さん。
また会える時は来るのだろうか、
その時は慎太郎くんの話を聞いてみたいなと思ってたけど、
数週間後にその時が訪れるなんて思ってもみなかった。
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蝶-アゲハ-(プロフ) - さつきさん» 感想ありがとうございます！なんと、！？そんな読んでいただけてたなんて嬉しいです！これからもよろしくお願いします！(土下座) (2021年8月31日 8時) (
レス) id: 7d431f17aa (このIDを非表示/違反報告)
さつき(プロフ) - 完結お疲れ様です！更新されるたびにドキドキしながら読まさせて頂きました^ ^完結が待ちきれなくて何度も初めから読んだりするほど大好きな作品です！次のお話も楽しみにしています！！ (2021年8月31日 2時) (レス) id: 0e07e9da53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蝶−アゲハ−
| 作成日時：2021年5月28日 0時
