貴方side ページ48
.
.
��ろくでなし��
ジンくんの事をそう呼んだお父さんに衝撃を受けて私は短く息を吸った。
なぜ、あんなに仲良くしてたジンくんを
そんな風に言えるの。
父「確か中学で親の言うこと聞かなくなっただろ」
『え、なんで…それ』
知ってるの？と聞いても、答えてはくれなくて。
その代わり、そんな奴と友達になる必要ないだろって言われた。
『ジンくんは、昔と変わらないよ』
父「親の言うことを聞けない時点で変わった」
アイツはもうお前と同じじゃない。
だから友達になる必要ない。
……なんで、そんな事言うの。
父「こんな時間まで遊んで何が得られる。お前は1人で勉強してればいいのに。祭りなんてそんな勿体ない。時間が無駄だ。」
『…………』
父「しかもなんだその顔。汚い、」
……なんで、そんな事しか言えないの。
ミヤビちゃんにメイクしてもらったままの私。
とっても可愛くしてもらったのに、
汚いって………
父「ろくでなしとつるんでたらお前も堕ちるぞ」
『何言って…』
父「��九条充の娘��って事を自覚しろ。変なやつらに惑わされて道を外すな。」
なんでいつも、
私自身を見てくれないの。
なんでいつも、
私が楽しいって思ったことさせてくれないの。
なんでいつも、
私を孤独にさせるの。
『…友達の事を、そんな風に言わないで』
父「なんだと？」
いつも、お父さんに何言われても
頷くことしかできなかった。
それは、私が孤独でまだ弱くてなにも知らなかったから。
だけど、今は違う。
慎太郎くん達と出会って、知ったもん。
友達がいかに人生を楽しくさせるかって。
膝の上で自然に出来た握りこぶし。
震えるそれを抑えてたら、お父さんが体を前のめりにして言った。
父「いいか、俺らみたいに金のある者に近づく奴なんてろくな奴がいない。皆、金が欲しくて近づく。今お前とつるんでる奴らもどうせそれ目当てで近づいてるんだろ。」
金があるから、私と仲良くしてる？
……ミヤビちゃんが？慎太郎くんが？
『…んなわけないでしょ』
父「なんだ？」
『皆を悪く言わないでよ！！！』
父「親に向かってなんだその口の利き方は！」
初めてだった。
お父さんにこんな大声を出したのは。
怒りを露わにしたのは。
…でもしょうがないじゃん。
お父さん、全くわかってないんだもん。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 804人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SixTones」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
蝶-アゲハ-(プロフ) - みーさん» うっへー！ありがとうございます！滝涙。語彙力なくてすいません。これからも読んでください！お願いします！！（土下座） (2021年5月24日 23時) (
レス) id: 7d431f17aa (このIDを非表示/違反報告)
みー(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます！蝶-アゲハ-さんの書く小説がめちゃくちゃ好きです(;_;) (2021年5月24日 22時) (レス) id: ac72a53697 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：蝶−アゲハ−
| 作成日時：2021年4月1日 0時
