貴方side ページ39
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「海の音が気に入ってんの」
『海の音？』
「そ、」
今は遊びに来てる若い人達がいっぱいで、声が飛び交うせいか
海の音というものがなにか分からないけれど
『どんな音？』
「口では説明出来ないわ」
『そっか』
「んー…まぁ、なんつーかな。落ち着く音だよ」
そう言ってコーラを飲む彼。
ちらっと私をみて、今度聞かせてやるよ。と言った。
『うん…連れてって』
「……おう。」
もう、気づいてるの。
自分が彼に対してどんな感情を抱いてるか。
隣に居るだけで、胸が高鳴るし
カラダが熱くなる。
これが好きってことだって、わかってる。
『ずっといたい』
…無意識だった。
ただ、海を眺めてたら家に帰りたくないって
思っちゃって。
この幸せな時間が続けばいいって。
海の向こうで太陽がオレンジに輝くせいかな、
そしたら自然と零れた本音。
「これからだぞ」
『え？』
「今日で終わるわけねーじゃん」
唐突に慎太郎くんが口を開く。
まだまだ遊ぶんだろ？って。
「楽しい事が今日で終わるみたいな雰囲気出すなよ」
そういって、不器用に私の頭を撫でた。
ぐしゃぐしゃでどうしようもないほどに。
『うん、ありがと』
彼は満足したように笑って、
また海を見た。
釣られるように私も海を眺める。
沈黙の時間も幸せに感じた。
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ミ「だぁー！疲れたぁ！」
神「ミヤビのボール、コントロール悪すぎ」
ミ「ちゃんと追いかけて取ってよ！」
神「風には逆らえねぇ」
少しして、ミヤビちゃんとジンくんが
砂まみれで帰ってきた。
2人でバレーをしてたらしい。
神「慎太郎も休憩しないで参加しろよ」
「ミヤビが投げるボール拾えねーもん」
ミ「普通に投げてるんだけど」
帰り支度をして、
夕暮れで肌寒くなってきた時間に帰る。
行きと同じ、ジンくんのバイクに乗って
遠ざかる海を見ながら帰った。
ミ「じゃ！Aとジン！じゃーねー」
神「じゃーなー」
待ち合わせ場所だった駅が、今度は
別れの場所となる。
こんなにも長い時間一緒に居たの初めてだったから
何だか別れ惜しくて。
『…』
何も言えず、2人に手を振ったら
慎太郎くんが、またな。って笑うから
余計に帰りたくなくなった。
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蝶-アゲハ-(プロフ) - みーさん» うっへー！ありがとうございます！滝涙。語彙力なくてすいません。これからも読んでください！お願いします！！（土下座） (2021年5月24日 23時) (
レス) id: 7d431f17aa (このIDを非表示/違反報告)
みー(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます！蝶-アゲハ-さんの書く小説がめちゃくちゃ好きです(;_;) (2021年5月24日 22時) (レス) id: ac72a53697 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蝶−アゲハ−
| 作成日時：2021年4月1日 0時
