慎太郎side ページ10
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田「よいしょっと……とりあえずこんなもん？」
ジ「そーだね！」
「はぁぁぁぁ疲れたぁ！」
まだ任務始まったばかりだけどな、と椅子に項垂れてる俺を樹が腕組みしながら見る。
1つ割り当てられた備品部屋に本拠地から持ってきた物を移動させては、ホテルのセキュリティチェックを再度行い、クライアントの部屋の入口付近にカメラを設置したり、各部屋の盗聴器チェックしたりと下準備を諸々やってればあっというまに日が暮れてた。
クライアントはというと時差ボケがまだあるのかベッドでぐっすり中。
準備がしやすいから、寝てる方が楽よね。
「俺はこれで終わりじゃね？」
田「あー、俺からスタートだっけ深夜」
ジ「樹よろしくぅぅ」
早朝、ジャンケンをして負けた樹が今日の見張り番。
ま、樹は夜型だからそこまで苦じゃないみたいだけど。
「じゃ、また明日な。おつかれ」
田「おう」
ジ「オツカレ！カツカレー！」
といっても仕事を終えた俺らは家に帰るわけではなく、カズさんへ報告のために本拠地へと戻る。
「ただいま戻りましたー」
ジ「戻りました〜」
カ「おう、お疲れさん」
デスクで何やら作業をしているカズさんが
俺らを見て��樹からか��とボソッと呟いた。
「カズさん、あのクライアント1年間任務付くこと知らなかったっすよ」
どうなってんすか〜、と言えばカズさんは他人事のように��そうか��しか言わない。
ジ「てかモデル活動、日本でしないんですよね？なら俺ら警護必要あります？？」
カ「まぁまぁそう言わずに。頼まれたらやるしかないだろ？」
ジェシーも俺と同じことを思っていたらしい。
カズさんはそれに対しても、受け流すだけであまり細かいことを言ってくれなかった。
「なんか隠してることでもあんのかな」
ジ「ちょっと気になるよね」
「やっぱジェシーもそう思うよな！」
カズさんに今日の活動報告を終えた俺らは帰路に着く。
ジ「有名モデルって言っても海外が拠点じゃん？日本ではあまり知られてないっぽい気がするし」
「なのにここまで厳重に警護する理由はなんだろうね」
ジ「やっぱ誰かに狙われてるんじゃない？」
本人もいない所で話してれば、終わりは見えないわけで。
「向こうで事件起こして逃げてきた？」
ジ「ストーカーから逃げてきたとか？」
ひたすら仮説だけが立ち、結果はまったくわからないまま。
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作者名：蝶-アゲハ-
| 作成日時：2022年3月1日 0時
