S・MISSION－1－ (ページ8)

今日:2 hit、昨日:22 hit、合計:126,591 hit

慎太郎side ページ8

.

.

ソファの背もたれに項垂れていた彼女が、北斗の方を見たけど既に彼はカズさんと部屋を出てしまって、残された俺らはどうしたのかと伺う。

『1年ってどういうこと…？』

え。まさか、…知らない？

呟くように言った彼女は、ゆっくりこちらに顔を向けてもう一度同じことを言った。

「えっと、貴方を1年間、警護するということですけど…」
『いや、聞いてないんだけど』
田「北斗から聞いてないすか」
『知らない』

＂てっきり、今日と帰国の時だけだと思ってた…＂と呟いた彼女はめちゃくちゃ嫌な顔をしている。

『最悪なんだけど』
ジ「そぉんなこと言わないでよ」
『………まぁいいや』

結構、ズバズバ言うのな。

ジェシーに言われて意外にもすぐそこは気にしなくなった彼女

『ねぇ…、…ねぇって』
「…ん、…俺？」
『そう』

ねぇ、って………
俺、自己紹介したはずだけど？名前、聞いてなかったんか？

「何？」
『お寿司食べたい』
「はい？」

お腹空いた。と部屋中を歩き回っては冷蔵庫を見つけ、
中を見てるけど当然そこに食材は入ってない。

入ってるのは水、お茶…それだけ。

『帰ってきてから日本らしいご飯食べてないの』
「だからって俺に買ってこいと？」
『うん、出前でもいい』

いや、待って待って

パシリじゃん。俺。

そういうの任務に含まれてないよな？てかそんな事頼んできたクライアント今まで居ねぇよ！

「無理」
『なんで』
「当たり前でしょ。俺、アンタの警護しなくちゃなの」
『そんなのまだ居るじゃん』

そこに、と指さされたのは樹とジェシー

『2人もいれば十分。てか、そもそもここから出ないんだから居なくてもいいくらいよ』

.