慎太郎side ページ50
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このもどかしい感覚はなんなんだ。
1人で考えても埒が明かないのは確かだった。
Aが寝たのを確認して、屋上へ向かう。
案の定、まだ寝てる男共。
折り重なって口を開けたまんまの樹の顔をペチペチ叩いても起きない。
「お疲れ様です、カズさん」
ジ「＿＿＿＿っ！」
田「お！……お、疲れ様で…ってなんだよ」
コイツらはいくら酔ってたって、カズさんの名前が耳に届けばスイッチが入って絶対に目が覚める。
寝ぼけた顔した2人が体を動かした瞬間、重なってた北斗が投げ出されてつられて起きた。
田「おま…、ふざけんな」
「こっちのセリフだわ」
ジ「あぁ、よかったぁ……カズさん居なくて」
松「待って……痛い、」
何事！？と状況も分からず目を擦る北斗。
腰を打ち付けたようで痛い、としかめっ面をした。
「部屋帰んぞー」
ジ「んぁー！寝ちゃったあ！」
田「Aは？」
「部屋で寝てる」
お前らは自分で立てるだろ。
起こしただけ、十分優しいよな？
しゃがんでた腰を上げて部屋に戻ろうとしたら何故か叫ばれる。
ジ「おーい！ちょっと待ってよ、慎太郎！」
「手を貸すほど甘くねーからな俺は！」
松「うわー、キツー」
田「はいはい、部屋いこ。俺、早く寝たい」
この短時間で寝癖を付けた樹はふらつきながらも部屋に戻ろうとする。
俺の横にきて��アイツ、相当酔ってたくね？��と寝癖を直しながら聞いてきた。
「お前らが止めねぇから」
田「美味そうに飲んでたし」
「…けど楽しかったって」
田「え？」
さっきAが言ってた本音。
それを樹にも言えば嬉しかったのか��あ、そう��と素っ気ない返事。
気づいてるからな、口角上がってんの。
「ずっと一緒がいいって」
田「それは��俺ら��にじゃなくて��お前��に言ってんだろ」
「は？違ぇだろ」
田「あ？なんだとコラ」
そうだろ、と今度はめちゃくちゃ怒ってくる樹。
前にお前は仲間だ、これから一緒だぞってAに言った時、��そっか��って微笑んだだけだった。
あの時は慰め程度に思ってたんだと感じてたけど、
さっき��ずっと一緒がいい��って言われた時、やっとAがその意味を理解してくれたと思ったんだよな。
離れないでね
もう1人になりたくない
＿＿＿＿＿＿しんたろ、ずっといて
その言葉が俺だけに向けられてたんだとしたら、
俺はどうしたらいい？
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作者名：蝶-アゲハ-
| 作成日時：2022年3月1日 0時
