S・MISSION－1－ (ページ48)

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慎太郎side ページ48

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政治資金パーティーまで1ヶ月を切った。

Aは前と変わりなく、部屋の中でヨガをしたり樹達を巻き込んでゲームしたりしてる。

屋上行きたいと言って夜に月を見ることもあるし、夜ご飯を皆で食べることだって珍しくなくなった。

『今日、星が綺麗に見えるらしいから皆で屋上行こうよ』

北斗を含め、俺らが珍しく全員揃っていたこともあり
Aはウキウキした様子でそう言った。

ジ「お！いいね！屋上でご飯食べる？」
『え！楽しそう！』
田「出前頼むか？」

ジェシーの案で夜ご飯はピザを頼んで屋上で食べることに。

田「屋上ってこんな広かったんだ」
『なんかピクニックしてる気分』
松「空、綺麗だな」
『でしょ！？』

ここ2ヶ月は事件も何も無かったし、鷲尾も自分の仕事が忙しいのか、何もして来ないから大丈夫だろうと踏んだ樹とジェシーは缶ビールを開けた。

「俺の目の前で飲みやがって…」
田「お疲れ様でーす」
ジ「プハァ！うまい！」

俺は今日、深夜の見張り番だから飲めないってのに。

ジェシーは俺に見せつけるように缶ビールを飲み、北斗はわざとらしく＂ごめんなぁ？俺もいただくわ＂といい音を聞かせていた。

『慎太郎も飲みなよ』
「俺は無理なの」
『なんで？別に見張りしなくていーよ？』
「だめ」

彼らと同じくお酒を手にしているAが俺に耳打ちする。

ここで気を抜いたら何かあった時にマズイからと言えば不服そうに＂ふーん＂と。

少し赤くなった頬を見ると、彼女はお酒が強いわけではないらしい。

「A、あんま飲みすぎんなよ」

再び口をつけようとしたその缶を手で制すると、Aはほっぺを膨らまして＂今日は飲むの＂と俺から缶を遠ざけた。

アルコールを摂取したジェシーと樹、そして北斗はいつもよりテンションが高くなって

松「俺はさぁ、Aをトップモデルにさせる為に頑張ってんだよ」
田「そうだな！お前はよく働いてるぞ！」
ジ「さあ！もう一杯！」

3人肩を組んで酒を酌み交わしている。

こんな楽しそうなコイツら見るの、久々でこっちまで自然と笑っちゃうくらい。

まぁそこにほろ酔いのAも入れば、そこそこ煩くなるわけで。

誰かが歌って踊ってそれを見て笑って＿＿＿＿

小一時間もそんなことしてれば、

『しんたろ』

完全に出来上がったAが俺の横にいた。

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