S・MISSION－1－ (ページ2)

今日:4 hit、昨日:22 hit、合計:126,593 hit

慎太郎side ページ2

.

.

地下に作られたコンクリート壁の殺風景な空間。

そこが俺らの本拠地。

＂ちょっと集合してくれ＂

そう呼びかけられ、1つのデスクに全員が集まる。

資料を手にした俺らのボスであるカズさんが＂案件だ＂と言いながら1枚1枚、その資料を配った。

女性の顔写真と個人情報の載ったソレを見て、横にいたジェシーが叫ぶ。

ジ「うわ！久々じゃないっすか！警護！」

やったぁ！と嬉しそうなのは、ジェシーの得意分野である任務だから。

ジェシーは元々、アメリカのシークレットサービスにいた経験がある。だから警護の腕前は素晴らしいほどに優秀。

田「誰っすか？」
カ「今回は海外からのVIPだ」
田「へぇ～」

ジェシーの横にいた樹は、俺と同じ元SPであり同期だ。
ある事件でSPを辞めてこの世界を一旦離れたけど、上司だったカズさんの声掛けで再び戻ってきた。

＿＿＿＿＿とはいっても、俺らは＂SP＂ではない。

俺らは総理大臣から特別に要請を受けて作られた極秘警部隊所属している。
警察ではないが拳銃を持つことを特別に許可されてるから、やむを得ない場合は逮捕もできる。

SPは警察官、ボディーガードは民間で分かれているから警備する対象の人間が違うけど、俺らは民間人や政界の人からVIPまで幅広く警備にあたることができる

いわば、＂民間のSP＂

創設されたばかりだから、メンバーも俺と樹とジェシー、そしてカズさんの4人。
実際動くのはカズさん以外の3人という小規模精鋭で、そこまで大きな警備に当たることは無いんだけど。

「海外、ってことは外国人？」
カ「いや、日本人だな」

数分前にもらった資料に目を通せば、クライアントとなる女性の写真。
国籍は＂日本＂職業には＂モデル＂と表記があった。

事務所の公式写真だろう、以下にもって感じ。

＂A＂…ねぇ。

.