Carino Chien.

貴方side ページ15

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「俺とこれから一緒にいてくれない？」
『…………え！？』
「彼氏と別れたんだし」







こんなことあるの……？
振られた日に告白されるなんて、どんな日？







『いや、でも…』







素直に、嬉しい…

だけど、こんなみっともない女の何処を好きになるって言うの……？




出会って数日だし、私も彼もお互いのことほとんど知らないわけじゃん。

なのに、なんで…？








『私なんか…好きにならない方がいいと思う。』






また＿＿＿＿＿


冷たい言い方で返してしまった私。

本当は嬉しいのに。


彼と居て嫌なことなんて全然無いのに
なんで突き放すような言い方するんだろう。









「Aって相手のこと全然責めないね」
『どういうこと？』
「気づいてない？浮気した彼氏にも、俺にも何も悪いこと言わなくて、自分のこと下げて言う癖」
『え………？』








気づかなかった。

そんな感じで言ってたっけ。







「さっきも浮気したソイツのことより自分がダメだったみたいな言い方してたし。俺にも、私なんか、って。」
『……そう、かな』








言われて気づいた。

でも無意識で、今までそうやって考えてたから
わからなかった。








「そんなに自分責めないでよ。俺、Aはいい女性だと思うよ」
『なによ……それ』






そんなのただの上辺の言葉じゃん。

だって長い付き合いでもない人に言われたって説得力無いし。

私の信じてないっていう雰囲気が伝わったのか、キザな言葉を言って気まづくなったのか、

彼は鼻で笑う。








「1番最初、」
『え？』
「1番最初に会った日、Aがベロベロになって泣きじゃくってたお店」
『うん…？』







話の展開が読めなくて、思わず眉間に皺を寄せた。








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