慎太郎side ページ29
.
.
楽屋の外にいた夕さんに、行ってきますとだけ伝えたら、Aよろしくねって言われた。
そして、まだどこに行くか分かっていないAを連れて、俺はあの場所に向かった。
『夕さんも慎太郎くんも2人だけでわかる会話しないでよ』
「Aが忘れてるだけじゃん」
『…何を？』
俺が運転する車の中
何故かさっきの会話に不貞腐れてるA。
でも俺は怒られてる気になってない
「着いたらわかると思うよ」
『どこ〜？』
わかんないって言いながら
周りを見渡すように窓の外を見てる。
結局わからなくて諦めてたけど。
「疲れてるでしょ？着くまで寝てていいよ」
『……うん、そうしようかな』
「おやすみ」
沈黙から数秒しか経ってないのに
もう寝息が後ろから聞こえてくる。
……朝早くから事情聴取されて、不安を抱えたまま全力でライブを終えたんだもんな。
スッキリした表情で眠るAを
バックミラーで確認。
この後のことを考え、緊張しながら車を走らせた。
.
「A。」
目的地に着いて、ぐっすり眠る彼女を起こせば
視界に入った景色ですぐ気がついた。
『え！…海！』
Aを連れてきたのは、俺らが出会った場所。
夜の海って本当は真っ暗で怖いけど今日は違う。
「こっち来て」
手を引っ張って砂浜のある場所まで誘導させ、
俺が足元にあったスイッチを押せば
俺とAの周りにいくつもの光が放たれた。
小さめの電球が等間隔で散りばめられてて
それが星みたいになってる。
『え！？なにこれ！！』
不思議そうに立ってたAは
すぐさま目をキラキラさせた
かわいい！すごい！って
ここの海、実は
知り合いがお店をやってる場所でもあるから
夜の海に連れていきたいって相談した時に
これを提案してくれて貸してくれたんだよね。
ロマンチックすぎて恥ずいけど。
「A、今日何の日か忘れてるでしょ」
俺の腕を掴んで、なんで！すごい！と驚き続けるAにそう言えば、
やっと気づいたらしく、色々ありすぎて忘れてた…と苦笑い。
「やっぱり」
『だって毎年何も無かったし…』
自分の誕生日は祝われる様な日じゃないって思ってたから。と悲しそうに言うA
その後に告げられる言葉は
俺の想像をはるかに超える。
『事故があった日でもあるんだ。』
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1121人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SixTones」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
蝶-アゲハ-(プロフ) - まーさんさん» ありがとうございます！本当、私が思い描く慎太郎くんはイケメンの塊になりましたｗｗｗまた次回作まで楽しみに待っていてください！ (2020年9月13日 20時) (
レス) id: 7d431f17aa (このIDを非表示/違反報告)
蝶-アゲハ-(プロフ) - リナさん» 幸せになって頂けたなら本望です。最後までお付き合いありがとうございました！次回作もお楽しみに！！ (2020年9月13日 20時) (レス) id: 7d431f17aa (このIDを非表示/違反報告)
まーさん(プロフ) - 完結おめでとうございます(´∀｀*)しんたろーくんイケメン過ぎです(笑)そしてお疲れさまでした！ (2020年9月13日 11時) (レス) id: 736362cb74 (このIDを非表示/違反報告)
リナ(プロフ) - 更新されるたび幸せな気分になってました。お疲れ様でした。 (2020年9月13日 1時) (レス) id: 26344d9bd5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：蝶−アゲハ−
| 作成日時：2020年7月29日 0時
