従兄弟の方のキム

テヒョンくんは ページ4

「最近ジミンと仲いーね」


歌練習の休憩中

2、3人で話しながら出て行くみんな

僕だけ、やっぱり練習室に残っていた

歌詞の見直し、声の出し方のおさらい

僕はあっちのチームに合わせて練習していたから、発生の基本は同じでもテクニックや出し方が違う

そのグループの種類によって声を使い分けなきゃ合わないことを改めて知った

そんなことを思いながら椅子に座っていると、誰かが真正面に立った

僕の視界に影がさす

顔を上げて誰かを認識した瞬間、没頭の言葉が僕に投げられた


「テヒョンくん」


なんと答えたらいいのかわからない

けど、自然と口からは相手の名前が出ていた

上ずってしまったのを恥ずかしがりつつ、首を傾げた


「だから、ジミンと仲良いねって」


そう言って拗ねたような顔をして隣に座って僕の顔を覗き込んだ

最近覗き込まれるの多いなと思いつつ、なんとなく


「仲良くさせてもらってるけど、テヒョンくんほど心は許してもらえてないと思います」


と言った

すると、頭を数回ガシガシとかいて、僕と目を合わせて


「俺とも仲良くしてよ」


と返してきた

俺とも仲良く

その言葉を心の中で復唱する

仲良く？僕とテヒョンくんが


「いいんですか」

「いいじゃん、逆にだめ？」


ずいと顔を近づけられて、上目遣い

左手をテヒョンくんの右手で抑えられていて、なんとなく目が晒せなかった

手が目と繋がっているのかと錯覚を起こしたほど

テヒョンくんは→←ねぇ、ジミンくん

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す