I want to know

◎桂依央利 ページ27

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今日はいおりくんの貴重なオフ。





だけど、今日も自主練と言って朝早くから出かけて行きました。







付き合って3年。


ただの大学4年の私とプロ野球選手のいおりくん。




今日は私の誕生日で、珍しくいおりくんもオフだから、



久しぶりに一緒にいれるかな〜って思ってたけど





朝から誕生日のことは何も触れられないし、





もしかしたら忘れられてるのかもしれない。









卒論だったり部活の引き継ぎだったりで寝れていない日々が


続いていたから、自分にとっても折角のオフだし



二度寝を決めて布団に入る。









夢の中では幸せだった。



みんなにお祝いされて、笑顔の自分がそこにはいた。




そんな夢を見れば見るほど、現実の寂しさに心が折れ悲鳴をあげる。









ふと、目を覚まして時計を見るともう既に6時を指していて


カーテンの外はもう真っ暗だった。



自主練だから、七時にはいおりくんが帰ってくるかなとか


そんなことを考えながら寝室を出ると、



部屋の明かりがついているのが見える。







消し忘れかな？と思ったけど、それは違って





キッチンに立っていたのはいおりくんだった。







「いおりくん？練習は？？」



「ん〜あれは嘘、って感じ？」





そう言って笑う彼の手元には数品の完成間近の料理。







「この料理、どうしたの？」




「俺が作ったんよ！」







そう言って自信満々に笑う。




「A、誕生日だから、な？」







そういう彼の表情は眩しすぎて、涙がとめどなく溢れでてくる。









嬉しすぎて、涙を止められなくて喋れずにいると、


いおりくんが側に来て、







「A、誕生日おめでとう。




いつも俺と一緒にいてくれて有難う。」







そう言って抱きしめられる。







「いつも1人にしてごめん。寂しくさせてごめん。


俺、もっと活躍する。だからさ、これからも


俺のそばにいて。」







そんなの返事は１つに決まってる。






「もちろんっ…！」









きっとこれは忘れられない誕生日。



たくさんの記念日をいおりくんと迎えられる、




そんな毎日でありたい。









：)さんリクエスト作品


Things to build up







(積み上げていくもの)

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