I want to know

◎松本剛 ページ17

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私の彼氏はツンデレってやつだと思う。



いや、100%ツンデレで間違いない。




デートしてても滅多に好きって言わないし、
私が好きって伝えても




「はいはい」




その一言で済まされる。





別に私だって、甘々な恋愛を求めてる訳じゃないし、
自分がそこまでデレデレするタイプじゃない。





それでもやっぱりツンデレすぎる。







1人でテレビを見ていると、ふと着信音がなる。


画面に表示される名前は''松本剛''




電話がかかってきたことなんか今までなかったし
心の底から驚いた。



急いで電話に出ると、「今日行くから」それだけ言って電話を切られる。




おっ！珍しい！なんて考えてるとかどんなカップルだよ
そうも思ったけどそれはもうしょうがない





剛の好きなものを作って待とう。

そう考えて待つ。









試合はファイターズが勝った。

それでも剛はノーヒットで、何だかこっちまで気分が暗くなる。







時々…こうやって家で待つことしかできない自分に、



無性に腹が立つことだってあるし、





自分の非力さに情けなくなることも少なくない。








帰ってきた時にせめて笑顔で迎えてあげよう、そう思っても
なかなか上手くいかないことばかりで。




ああ、だめだ。今泣いたらすぐバレる。



こんなことをしていると、思ったよりも時間が経っていた様で
玄関から鍵を開ける音が聞こえる。








ああ、涙を拭かなきゃ。







結局すぐバレるのに無意味かもしれないけど。




「剛、おかえり。」


まだ涙を含んだような声でそう笑う。


ん。と一言聞こえたと思ったら、目の前に大きな影が現れる。
そう感じたのも一瞬で、すぐに大きな温もりに包まれる。





あぁ、あったかい。



そう感じた。




「ほら、泣かない。」



そう言えば、流しきったはずの涙は留まるところを知らないように流れ出してくる。



私を包み込む剛は、いつものツンツンした彼とは違って、
暖かくて優しい。







そんな彼に私からの最大級のお返しの意を込めて。







「剛、一生愛してる」









たんたんさんリクエスト作品

It has never changed







( ずっと変わらない )

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