第二話【今世の過去】 ページ3
胡蝶しのぶが前世の記憶を取り戻したのは四歳の時であった。
しのぶは元々孤児で子供を作ることが【叶わなかった】緑谷家に引き取られた
といっても、引き取ったのはしのぶが生まれて三カ月がたった頃
ほとんどの時間を緑谷夫婦に育てられたのだ
しのぶには、この義両親が自分の最愛の家族になっていた
とはいえ、義父は海外赴任が多くさほど一緒に暮らせていないが
それはさておき
しのぶの本当の両親は、しのぶが生まれた直後、産婦人科に侵入してきた敵(ヴィラン)に殺害されたという
この話を聞かされたときしのぶは違和感を覚えた。
自分の家族の事なのにまるでピンと来ないのだ
その家族と己は無関係、そんなことすら考えてしまった
だがしかし、しのぶはこのとき既に頭が良かった
まだ齢三歳にしか満たない歳でこの考えは異常と判断し、涙という即興の芝居を打ち義両親に自分の身の内が悟られぬよう偽った。
そんなことをとっさに行動に出来た時点でもう異常ではあるのだがこのときのしのぶに気付く余地は無い。
そもそも、自我が宿って間もない子にこんな重い話をするなとも思わなくは無いが、真実を先に伝えて後の混乱を避けようというのが緑谷家の方針だった。
実際、自分が両親の子供では無かったという事実を隠されていた子が思い悩み自ら命をたってしまったという事例もあるくらいだ。
とはいえ、その行動はある意味何ら形を為す事無く終わってしまったが……
そうして、違和感を覚えながらもしのぶはすくすくと育ち
若干、幼馴染みの少年に泣かされながらも楽しく毎日を過ごしていった。
そんなある日、義母の引子と二人で掛かり付けの病院に出向いていた
そこで幼いしのぶは衝撃の事実を知ることとなる。
「諦めた方が良いね。」
その言葉を医者から聞いた瞬間、しのぶは効果音が付くのでは、と思えるくらいの落胆を覚える
そして、直後言い様の無いほどの激痛が頭部を襲った。
四歳の体では耐えきれるはずも無く引子の声が頭の片隅で聞こえる中しのぶはゆっくりと意識を手放した。
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ムツキ(プロフ) - めっちゃ面白いです！続き楽しみにしてます！！ (2022年12月14日 17時) (
レス) @page25 id: b50fa5a21f (このIDを非表示/違反報告)
ひな - 面白いです！！続きを待ってます^^* (2020年6月9日 2時) (レス) id: 1862683d0e (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃる - 早く続きが読みたいです〜(´・ω・｀) (2020年4月13日 23時) (レス) id: 0104fff50a (このIDを非表示/違反報告)
呉羽(プロフ) - はい(≧▽≦) (2020年2月28日 4時) (レス) id: 14d7fd66da (このIDを非表示/違反報告)
Chess - ありがとうございます!とても嬉しいです!更新は今頭の中でこねくり回してるので待っていて下さい(；´Д｀)更新する気は滅茶苦茶あります!!落ち着いたら亀更新再開しますので気長に待っていただけたら幸いです！！！ (2020年2月27日 23時) (レス) id: 1b7412e958 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Chess | 作成日時：2019年8月13日 1時
