豪胆 -schadenfreude- ページ5
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女子生徒──
放課後になると待ち構えていたかのように廊下で待っていた。
「授業お疲れ様です。ご一緒してもよろしいですか？ あ、よろしければ食堂でお茶でも」
「ごめん、吹雪さん！ 今日は爆豪に勉強を教えてもらう約束でさ！ すぐに寮に帰るつもりなんよ」
「そうですか。では寮までご一緒させてください」
切島は２人きりにならないようにとできるだけ爆豪と一緒に行動した。
あからさまなお節介に爆豪は何も言わなかった。
けれどそれは女子生徒にも同じ。
馴れ馴れしく話しかけられようが当たり前のように隣を歩こうが、爆豪は恫喝することさえせず彼女の言動を受け入れていた。
「爆豪先輩爆豪先輩。爆豪先輩には最近までお付き合いされていた方がいたとか」
「……」
「今はお別れになっているんですよね？ わたくし、安心しました」
爆豪の噂をどこかで聞いたのか、一方的に交際歴を確認した氷雨は
「せっかく先輩を追いかけてこの高校に入学したのに、すでに誰かのものになってるだなんて悲しすぎです……。わたくし、耐えられません」
「へ！？」
切島はぎょっとした。
先輩を慕っている可愛い後輩のように見えていたが、とうとう彼女の本音が漏れた。
──この子は爆豪を狙っている。
それもかなり執着心が強く独占的に相手を求めるタイプだ。
「でも、もうお付き合いされていないんですよね。良かったです」
「いや、でも──」
まだ完全に心は分かれていないと信じている切島は、氷雨の言葉を否定しようとした。
しかしそれよりも氷雨が続けた言葉の方が早かった。
「お二人がまだ続いていると思ったら……わたくし、何をするかわかりませんもの」
「──」
最後にぼそりと呟かれた言葉を耳が受け止めた時、背筋が凍りつくようなそんな感覚に襲われた。
氷雨は笑っている。
けれどその笑みにはどこか企みを含ませていた。
例えるならば、魔女が白雪姫を陥れようとしているような──……
「何か言いかけましたか？ 切島センパイ」
「……、」
氷雨の目を見だ瞬間、氷の中に閉じ込められたように冷たい空気が肌を刺す。
口の中が異様に乾いてまともに声が出せなかった。
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える - 昨日の晩から読み始めて一気に読み終わりました！！めっっっちゃよかったです！ファンになりました(´∀｀*) (2020年12月8日 18時) (
レス) id: 925912332c (このIDを非表示/違反報告)
ナッツ - 夏雄はウチの名前と似てて、『夏』って呼ばれてたから、嬉しかった！！最高でした！お話も凄い良かったです！続きないのか少し残念…(笑)。 (2020年9月27日 20時) (レス) id: f425f990e3 (このIDを非表示/違反報告)
畢竟無(プロフ) - 22ページに親近感…！(名前的に)いつもながらとても面白いです！頑張ってください！ (2020年5月23日 23時) (レス) id: f1eda83896 (このIDを非表示/違反報告)
玄人になりたい桃(プロフ) - す、好きです！！いつも陰ながら読ませてもらってました！！コメント失礼します！ (2020年5月18日 11時) (レス) id: 8c7ae1dbd2 (このIDを非表示/違反報告)
蛍原(プロフ) - いつも楽しく読ませて貰ってます！これからも頑張ってください！ (2020年5月15日 21時) (レス) id: 5ee87af96c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑪瑙
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=agate0320
作成日時：2020年5月7日 16時
