思い出の形６ ページ7
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焦凍は部屋に戻り、アルバムを取り出した。
癒月の助言を信じて１枚ずつ丁寧に写真を見てページを捲る。
２人仲良く昼寝をしている写真。
父親や母親と写っている写真。
兄や姉たちに囲まれて可愛がられている写真。
転んで泣いているAを必死な表情でおんぶしている自分の写真が目に入った。
甘えてくる妹が可愛くて、上の兄以上にお兄さんらしいところを見せたくて仕方がなかったことを思い出す。
(懐かしいな……)
自然と頬が緩んでくる。
当然ながら、Aとの写真が多い。
手を繋いで歩いていたり、一緒にご飯を食べたり。
双子ということもあって、Aと焦凍は色違いの服を着させられていた。
１枚、また１枚とページの隅々まで目で追っていく。
「あぁ……っ！？」
Aと焦凍の５歳の誕生日が過ぎた頃のページ。
そこにあった写真に思わず驚きの声を上げた。
(これか……っ！！)
１枚の写真を手に取って焦凍は部屋を飛び出した。
＊＊＊＊
焦凍は妹に電話をかける。
寮に行ったら着替えて出て行ったまま、まだ戻っていないとＩ組の生徒が教えてくれた。
「どこにいるんだ……っ」
耳にあてたスマホは通話の呼び出し状態が続くだけ。
とうとう留守電モードに移行してしまった。
今まで途中で切れていたので、いちかばちか焦凍は電話口に向かって叫んだ
「A……っ、俺が悪かった！！ あのコートのこと思い出した！ だから──」
プッ……っと音がして、通話に切り替わった。
焦凍は期待を込めて「A？」と呼びかけた。
『……』
「A、今どこに──」
『ウルセーな、さっきから』
「……爆豪」
通話に出たのは不機嫌な声の爆豪だった。
お互いに電話越しに敵意を込めた姿勢をとる。
「Aは？」
『寝てる』
「……どこで？」
無意識に声が低くなっていた。
必死で探している妹が最も馬の合わない相手と同じ空間にいる。
そう思うだけで。
付き合うことになったと聞いてから、こうなることは分かっていた。
だからといってすんなり気持ちが切り替わるわけがない。
『俺の部屋』
焦凍の質問に爆豪は簡潔に答えた。
完全に煽られている。
「今から行く」
『……あっそ』
爆豪は素っ気なく言い放つ。
それがまた腹立たしくて焦凍は一方的に通話を切った。
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文月 - 初めまして。すごく素敵な作品でここまで一気に読んでしまいました！！絵もすごく好きです！！！ (2018年9月28日 11時) (
レス) id: 14f4662f66 (このIDを非表示/違反報告)
瑠嘉 - リクエスト答えていただきありがとうございます。 (2018年9月16日 15時) (レス) id: efb6f4c834 (このIDを非表示/違反報告)
∞Aria∞(プロフ) - 絵のかっちゃん好きすぎる…夢主可愛すぎる…サイコー…… (2018年8月31日 20時) (レス) id: 77272a15db (このIDを非表示/違反報告)
舞華 - ほんっとうに絵がお上手ですね！羨ましいです！ (2018年8月31日 0時) (レス) id: 388f25156a (このIDを非表示/違反報告)
瑠依(プロフ) - イラストが変わってるの凄く良いです！カーディガンのシチュも好きです！あとTwitterやってますか？ (2018年8月31日 0時) (レス) id: d76a55fa5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑪瑙 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=agate0320
作成日時：2018年8月10日 21時
