不機嫌なワケ３ ページ27
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思ったことをポロッと口にしただけだった。
しかしそれがいけなかった。
瞬間、爆音とともに視界を遮る硝煙が教室の端で発生した。
思わず目を閉じて、硬化の個性で体をガードする。
「ンだとゴラァ……！！」
「うわ……っ」
煙が薄まり視界がはっきりしてきたところで、胸ぐらを掴まれて強引に引き寄せられた。
正面には目を怒らせた爆豪の顔。
「ちょ、タンマ！！」
参ったの意味を込めて両手を挙げたが応えてはくれなかった。
さらに切島に顔を近づける。
「だったらその相手連れてこいや。秒で殺したる……っ！！」
「いやいや冗談に決まってんだろっ！！」
「あ゛あ！？」
「だから悪ぃって！！ マジでごめんって！」
己の失言に気づいた切島は誠心誠意謝る。
ここまで怒るとは想定外だった。
「はぁ？」とか「ンなわけねーだろ」とか、適当にあしらわれるものだと思っていた。
Aの心変わり(仮定)にこんなに反応するとは。
どうやら爆豪は切島が思っている以上にAに惚れ込んでいるらしい。
これ以上刺激するのは良くない。
切島は何も言わずただじっとして、肩で息をする爆豪が落ち着くのを待った。
「あの……」
シャツを掴む爆豪の手が離れた頃、教室の外から呼びかける声がした。
ビクビクと不安そうに覗き込んでいるのはサポート科の生徒、癒月だった。
「あれ？ 癒月ちゃん？ 轟ならもう寮に帰ったけど……」
「……」
切島の言葉には耳を傾けず、静かに教室へと入ってくる。
怯えた様子で爆豪の前へ。
「あ？」
「……っ、」
不遜な態度で椅子に座った爆豪は癒月を見上げる。
眉間のしわを濃くして、いつもみたく睨みつけた。
(うわぁ、相変わらずだな……)
Aとつき合う前、上鳴たちの会話から『ユズキ』をAの好きな男と勘違いしていたらしい。
それから誤解が解けても爆豪は癒月に対して一方的に敵意を向けていた。
「……ぅ……、ぐず……っ」
「え！？」
泣き始めた癒月に切島はぎょっとした。
涙に濡れた顔を隠すように両手で覆い肩を震わせている。
なにがどうしたとオロオロするしかない。
爆豪の睨みには「もう慣れっ子です」と言っていたのに。
「癒月ちゃん……？」
「……なさい、」
涙の理由を訊こうとしたら、癒月は小さく呟いて床に膝をついた。
「……、ごめんなさい。もう側にはいられない……」
「……は？」
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文月 - 初めまして。すごく素敵な作品でここまで一気に読んでしまいました！！絵もすごく好きです！！！ (2018年9月28日 11時) (
レス) id: 14f4662f66 (このIDを非表示/違反報告)
瑠嘉 - リクエスト答えていただきありがとうございます。 (2018年9月16日 15時) (レス) id: efb6f4c834 (このIDを非表示/違反報告)
∞Aria∞(プロフ) - 絵のかっちゃん好きすぎる…夢主可愛すぎる…サイコー…… (2018年8月31日 20時) (レス) id: 77272a15db (このIDを非表示/違反報告)
舞華 - ほんっとうに絵がお上手ですね！羨ましいです！ (2018年8月31日 0時) (レス) id: 388f25156a (このIDを非表示/違反報告)
瑠依(プロフ) - イラストが変わってるの凄く良いです！カーディガンのシチュも好きです！あとTwitterやってますか？ (2018年8月31日 0時) (レス) id: d76a55fa5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑪瑙 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=agate0320
作成日時：2018年8月10日 21時
