□ 不機嫌なワケ ページ25
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トントントントン。
指先がリズミカルに机を叩き、音を立てる。
「──チッ」
爆豪は意味もなく舌打をする。
軽やかな音とは裏腹に、指の主からは苛立ちが含まれたオーラが放たれていた。
数日前からAとの連絡が取れない。
風邪をひいて熱があるという理由で接触を避けられた。
そろそろインフルエンザが流行り出してもおかしくない時期なので、はじめはそれで納得していた。
しかしどうやら違うらしい。
サポート科の癒月と一緒に行動しているところを芦戸たちが目撃していた。
「声をかけたんだけど、返事がなかったんだよねー」
「うんうん。結構大きな声で呼んだのにね。慌てて走っていっちゃった」
授業で怪我をした芦戸が、葉隠に付き添ってもらい保健室を目指していた時、その部屋から出てくるAを見た。
保健室から少し離れていたので大きな声で呼びかけたのだが、気づいてもらえなかったと言う。
表情は見えなかったが、動きからして熱があるという様子はなかった。
その後もいつくか目撃情報が耳に届いた。
場所は保健室の近く。
というより、保健室を拠点にしているようだった。
(保健室でも学校来てんだったら連絡くらい寄越せや……)
昼休み。
試しにメールをしてみた。
……が、返事がなかった。
次に電話をかけても出る気配はなかった。
(──チッ、無視かよクソが)
折り返しを待つ忍耐もなくもう一度かけようとした時、爆豪が連絡を取りたがっていると察したのか、メールの返信が届いた。
内容は「ごめん、まだ熱があるから」だった。
(は……？)
文面を眺めながら啞然とする。
学校に来ていることは分かっている。
熱なんかないということも。
Aは爆豪に嘘をついていると知り、勢いをつけて席を立った。
「うお！？ どうした爆豪……っ！？」
近くを通りがかった瀬呂が驚いて、跳び上がった。
「舐めたマネしやがって……っ」
「え！？ 俺、なんかした！？」
自分が責められていると勘違いした瀬呂を無視して、爆豪は教室の扉に手をかける。
バンッと激しい音をたてて廊下に出た。
「爆豪、どこ行くんだよっ」
「ああ！？ 俺がどこに行こうがカンケーねーだろ！！」
肩に置かれた切島の手を乱暴に振り払い、目的の場所へと足を向けた。
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文月 - 初めまして。すごく素敵な作品でここまで一気に読んでしまいました！！絵もすごく好きです！！！ (2018年9月28日 11時) (
レス) id: 14f4662f66 (このIDを非表示/違反報告)
瑠嘉 - リクエスト答えていただきありがとうございます。 (2018年9月16日 15時) (レス) id: efb6f4c834 (このIDを非表示/違反報告)
∞Aria∞(プロフ) - 絵のかっちゃん好きすぎる…夢主可愛すぎる…サイコー…… (2018年8月31日 20時) (レス) id: 77272a15db (このIDを非表示/違反報告)
舞華 - ほんっとうに絵がお上手ですね！羨ましいです！ (2018年8月31日 0時) (レス) id: 388f25156a (このIDを非表示/違反報告)
瑠依(プロフ) - イラストが変わってるの凄く良いです！カーディガンのシチュも好きです！あとTwitterやってますか？ (2018年8月31日 0時) (レス) id: d76a55fa5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑪瑙 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=agate0320
作成日時：2018年8月10日 21時
