クリスマスの日に４ ページ47
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「２人とも、勝己が目を覚ましたよ」
爆豪父が呼びに来てくれた。
彼に続いて病室に入ると、それはそれは不機嫌そうにベッドに座っている爆豪が目に入った。
あまりの不機嫌さに、さっきまでとめどなく溢れていた涙が引っ込んでしまった。
まだ体が本調子ではないらしく、気怠そうにしている。
「目が覚めたのね勝己。よかったわ」
「……チッ」
起きて早々したうちをする息子に向かって、ツカツカと踵を鳴らして爆豪母が近づいていった。
「なぁにむくれてんのよ」
「──っせェな」
「あんたねぇ！ 心配させといて何よその態度！！」
「ああ！？ ンでわざわざこんなとこまで来てんだババァ──いてっ」
爆豪母は寝起きの病人に容赦なく拳を落とした。
ゴツンッといい音が鳴り、Aは痛そう……だなんて思いながら親子のやり取りを見ていた。
爆豪父は見慣れているのか、「はは……」と笑っている。
「いやぁ。起きてすぐに目にした人物が僕だったから、ちょと怒ってるんだよ」
「え？」
「Aちゃんだと思って手まで握ってきてさ」
「へ！？」
爆豪父曰く、覚醒したがまだ目が開いていない状態だった爆豪は、近くにいた人物をAだと疑わず手を握って名前を呼んだらしい。
すぐに違うと気づいて振り払ったが、その時の恥ずかしさと気まずさであんな態度を取っているのだ。
Aは照れくさいやら、ご両親に申し訳ないやらで少し複雑な気分だ。
「な──、クソオヤジ！！ なに適当なこと言ってんだっ！！」
「ちょっと！ 病室で騒がないのっ！」
爆破の体勢をとった息子の頭を母親がまた叩く。
こちらの会話が聞こえてしまったらしい。
顔を真っ赤にして睨みつけていた。
「勝己君、落ち着いて。病み上がりでしょ？ まだ体が辛いなら寝てもいいよ」
「別に。こんくらい……」
Aがベッドに近づき、手を握って宥めると大人しくなった。
両親は目を丸くしている。
息子がすんなり他人の言うことを聞くなんて──と。
「で、あんた今日はどうするの？」
「あ？」
「このまま入院するか、家に帰るか、寮に戻るか」
爆豪母は順番に指を立てながら問うた。
病院を出るか、一日入院するか。
どのみち手続きをするので、そろそろ決断しないといけない時間だ。
「……」
「？」
どうするのだろうか、と答えを待っていると爆豪と目が合った。
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文月 - 初めまして。すごく素敵な作品でここまで一気に読んでしまいました！！絵もすごく好きです！！！ (2018年9月28日 11時) (
レス) id: 14f4662f66 (このIDを非表示/違反報告)
瑠嘉 - リクエスト答えていただきありがとうございます。 (2018年9月16日 15時) (レス) id: efb6f4c834 (このIDを非表示/違反報告)
∞Aria∞(プロフ) - 絵のかっちゃん好きすぎる…夢主可愛すぎる…サイコー…… (2018年8月31日 20時) (レス) id: 77272a15db (このIDを非表示/違反報告)
舞華 - ほんっとうに絵がお上手ですね！羨ましいです！ (2018年8月31日 0時) (レス) id: 388f25156a (このIDを非表示/違反報告)
瑠依(プロフ) - イラストが変わってるの凄く良いです！カーディガンのシチュも好きです！あとTwitterやってますか？ (2018年8月31日 0時) (レス) id: d76a55fa5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑪瑙 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=agate0320
作成日時：2018年8月10日 21時
