インターンとホークス２ ページ40
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香ばしい焼き鳥の匂いが漂う。
ホークスは串に刺さったそれを美味しそうに頬張った。
「ホークスさんは」
「ん？」
「本気なんですか？」
「本気だよ」
「それは私がエンデヴァーの娘だからですか？」
「いやいや君だからだよ。言っただろ？ 一目惚れだって」
──……一目惚れです。俺、絶対に幸せにしてみせます。
病室でまっすぐに告げられたプロポーズの言葉。
Aはその時の彼の顔を思い出しながら、穏やかに笑みを浮かべた。
「……なら安心ですね」
「でしょでしょ。俺はエンデヴァーさんを尊敬しているけど、だからってその娘さんに取り入ろうなんて思わないよ」
「謹んでお断りします」
「え……えぇ！？」
期待に満ちていた瞳は落胆と驚きの色に変わった。
机に置いた肘を滑らせてずっこけそうになりながらも、彼は体勢を持ち直した。
「なんで！？」
「もし、ホークスさんが“エンデヴァーとの繋がりが欲しいだけ”で私を口説いているのなら、私が断ってしまった時、ターゲットが姉に変わる場合がありますので」
「さすがにそれは……」
「いたんです。姉を利用して父親に近づこうとしたファンが」
つい最近、兄の夏雄から聞いた話だ。
Aはそれが許せない。
「だから、安心してお断りできます」
「えー……」
ホークスは不満げに唇を尖らせる。
「じゃあ、エンデヴァーさんの娘さんと繋がりを持ちたくて〜って言ってれば、きっぱり断られなかったってこと？」
「はい。これ以上なく軽蔑しますけど。あと、父にも報告します」
「こっわ……！！ そのっ、その威圧的な目とか……っ！ やっぱエンデヴァーさんに似てる！ はは、その蔑んだ目で見つめられるのも悪くないなぁ」
「……帰って良いですか？」
「え〜もうちょっとお話ししよーよー。──あ、それ食べないならもらっていい？」
まだ箸を付けていないメインの焼き鳥をホークスは指差した。
Aは自分のために用意された料理を見下ろす。
味も確かめずにどうぞと差し出すのはお店に失礼なので、とりあえず一口食べてみた。
「……ホークスさんはそう言いますけれど、やっぱり私は父とは似ていません」
「そう？」
「ここの焼き鳥はおいしいですね。お箸が止まりません」
「そう。それは良かった」
肘をついた手に顔を預けながら、ホークスは美味しそうに焼き鳥を食べるAを見て「うん、似てないや」と笑った。
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文月 - 初めまして。すごく素敵な作品でここまで一気に読んでしまいました！！絵もすごく好きです！！！ (2018年9月28日 11時) (
レス) id: 14f4662f66 (このIDを非表示/違反報告)
瑠嘉 - リクエスト答えていただきありがとうございます。 (2018年9月16日 15時) (レス) id: efb6f4c834 (このIDを非表示/違反報告)
∞Aria∞(プロフ) - 絵のかっちゃん好きすぎる…夢主可愛すぎる…サイコー…… (2018年8月31日 20時) (レス) id: 77272a15db (このIDを非表示/違反報告)
舞華 - ほんっとうに絵がお上手ですね！羨ましいです！ (2018年8月31日 0時) (レス) id: 388f25156a (このIDを非表示/違反報告)
瑠依(プロフ) - イラストが変わってるの凄く良いです！カーディガンのシチュも好きです！あとTwitterやってますか？ (2018年8月31日 0時) (レス) id: d76a55fa5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑪瑙 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=agate0320
作成日時：2018年8月10日 21時
