父親と爆豪 ページ19
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怒り狂っているであろう幼馴染みを恐れていた緑谷だったが、いつのまにやらそのことは忘れて、Aと２人でヒーロー語りに花を咲かせていた。
しかし、そんな時間も爆豪の登場で終わりとなった。
「オイ、てめーらッ！！」
バチバチと手から火花を散らして、不機嫌オーラ全開でカフェに入ってくる爆豪。
補講で作ったのであろう擦り傷が目立つ顔に、怒りを貼付けていた。
「スマホの電源まで切りやがって……。何してたんだ、あ゛？」
「ん？ 緑谷君とずーーっとお話ししてたよ。いやもう楽しくて楽しくて、つい夢中に」
「かか、かっちゃん！ 別に変な意味はなくて……」
「あ゛あッ！？ 黙れクソデク！！」
弁明する緑谷を怒鳴りつけ、Aに視線を移した。
「来い、クソ女」
「え〜……まだ緑谷君と話したいこといっぱいあるのに」
「……──チッ」
「むぅ」
舌打をした爆豪は、不満そうに頬を膨らますAの腕を掴んでカフェを後にした。
向かう先はＡ組の寮にある爆豪の部屋。
「ここに座れ」
──と、細かいポジションを指示され、ベッドに座らされた。
爆豪はベッドに寝転がり、Aの太ももの上に頭を乗せた。
目蓋が閉じかけていて、今にも寝そうな様子だ。
「勝己君、お疲れ？」
「ったりめーだろ」
「補講大変だねぇ。今日はなにしたの？」
「なんか、めんどくせーやつ……」
眠いのにAの質問に律儀に返事をする。
「お父さん、何か言ってた？」
「……卒業したらエンデヴァー事務所に来ないかって」
「さっそくスカウト？ ふふ、気に入られたねぇ」
背後にあった布団を引っ張って爆豪にかけてやる。
朝が早い上に激しく動くので、補講が終わって帰ってきたら夕食までは仮眠タイムだ。
Aはいわゆる目覚まし代わり。
今日は膝枕要員も兼ねている。
「A」
「ん？」
優しい声で名前を呼ぶ爆豪は、頬に手を伸ばして上半身を起き上がらせる。
その顔が近づいてくるのを感じてAは目を閉じた。
そして唇に柔らかい感触。
「……ん、」
触れるだけのキスをして、爆豪は再び体を横たわらせた。
ここからはクラスメイトには見せられない甘えたモード。
抱きつくように腕を腰に回して、幼い子供のように寝息を立て始めた。
その髪にそっと触れて優しく頭を撫でる。
「……おやすみ、勝己君」
この先も、君とこんなふうに過ごせたらいいな……──なんて。
父親と──了
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文月 - 初めまして。すごく素敵な作品でここまで一気に読んでしまいました！！絵もすごく好きです！！！ (2018年9月28日 11時) (
レス) id: 14f4662f66 (このIDを非表示/違反報告)
瑠嘉 - リクエスト答えていただきありがとうございます。 (2018年9月16日 15時) (レス) id: efb6f4c834 (このIDを非表示/違反報告)
∞Aria∞(プロフ) - 絵のかっちゃん好きすぎる…夢主可愛すぎる…サイコー…… (2018年8月31日 20時) (レス) id: 77272a15db (このIDを非表示/違反報告)
舞華 - ほんっとうに絵がお上手ですね！羨ましいです！ (2018年8月31日 0時) (レス) id: 388f25156a (このIDを非表示/違反報告)
瑠依(プロフ) - イラストが変わってるの凄く良いです！カーディガンのシチュも好きです！あとTwitterやってますか？ (2018年8月31日 0時) (レス) id: d76a55fa5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑪瑙 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=agate0320
作成日時：2018年8月10日 21時
