雪と炎のシンフォニー【倉庫】 (ページ4)

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切島鋭児郎が気になることページ4

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切島鋭児郎は大げさに驚いた。
興味本位で訊いた質問に返ってきた答えは意外なものだったからだ。
それを見て轟の腕に抱きつくAは困った表情をしていた。

「もしかして……私、なにか的外れなこと言った？」
「あぁいや、ごめん。そーじゃなくて、予想と違う反応だったからちょっと驚いた」
「違う反応？」
「許さない！とか邪魔してやる～みたいな答えが返ってくると思った」

自分が描いていた反応を正直に話した。
どんどんブラコン度が増していくAなら、きっとこう言うと思ったからだ。

「そんなこと言わないよ。焦凍が選んだんだからきっといい人だよ」
「そっか。じゃあ、轟は？ Aちゃんに彼氏ができたらどうする？」

ならば、兄の方はどうかと話を振ってみた。
こっちはこっちでシスコン気味な部分が垣間見えているから、どう答えるのか気になるところだ。

「………………………………相手による」

轟は溜めに溜めて結論を出した。
その視線は何気に爆豪に向いている。
それだけで轟が何を言いたいのかを切島は瞬時に理解した。

(あー……なんか最近よく話してるもんな。っていうか、こいつ、Aちゃんのことどう思ってるんだろ……)

爆豪は会話に混ざることなく興味なさそうにしていたが、轟の視線に気づいて「なに見てんだよ、クソ野郎が」とガンを飛ばしていた。

「大丈夫大丈夫。私、将来は個性婚するつもりだから」
「「「はあ！？」」」

この場にいる男子３人の声が揃った。

「個性婚ってお前……」
「いい人が見つかるといいんだけど。雄英生なら誰とが良いかなぁ～。私の氷と炎に上鳴君の電気をプラスするとか？あ、防御面を強化するなら切島君の硬化もいいかも！」
「え……そう？い、いやっ、いいかもじゃなくて……っ！」

候補に自分が挙げられてドキッとしたが、轟の冷たい視線を感じで我に返った。
慌ててAの発言に突っ込みを入れる。
そして己の知らぬところで轟の不興を買ってしまった上鳴に同情の念を送った。

「あ～……麗日さんの無重力とか八百万さんの個性もなかなかよね～」
「Aちゃん！性別っ、性別～！！」
「個性の話だからそこはスルーしてくれていいよ」

子供に発現させたい個性について１人で盛り上がりを見せるAは、それはそれは楽しそうだった。
不機嫌になっていく人間が２名ほどいることには気づかないまま。

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