雪と炎のシンフォニー【倉庫】 (ページ3)

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試験勉強とお迎えページ3

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切島は絶望的な表情で頭を抱えていた。

「どうしよう……俺、このままじゃ赤点……」
「私で良ければ教えようか？私も教えるのは得意じゃないけど……。爆豪君ほどではないはず」
「あ゛ぁ！？」

最後の付け足しに爆豪がドスの利いた声を出した。

「お願いします！爆豪ほどじゃなければＯＫだぜ！！」
「オメーら殺すぞっ！」
「図書室ではお静かに」

もう一度同じポーズで同じセリフを言う。
切島の隣はリュックが占領していたので、空いている爆豪の隣に座った。
ノートの内容を見るために席を寄せるのだが……妙に近い。

「爆豪君、もう少しそっちに行ってくれない？」
「何で俺がてめーのいうことを聞かねーといけねーんだ」
「あのね……、もういいや。切島君、分からないところってどこ？」

ここで言い合っていても埒が明かないので、爆豪のことは無視して話を進めることにした。

「これなんだけど……」
「はン、そんな問題も分からねーのかよっ、バカが」
「そういうこと言わないの！」

爆豪に邪魔されながら、Aは切島に問題の解説をした。

＊＊＊＊

「A」
「あ、焦凍！」
「緑谷の言う通りだったな……。探したんだぞ」

カウンターには本を返却している緑谷の姿があった。
Aの居場所を聞いて探しに来てくれたのだろう。

「あー……ごめんなさい」

放課後、図書室に用があると焦凍に連絡するのをすっかり忘れていた。
本の返却だけなので時間はかからないから良いかなと思ったのだ。

「メールの返事もないし」
「鞄の中だ」

授業中に鳴らないようにサイレントマナーモードにしていたので気付かなかった。
教室まで足を運んだり、下駄箱までチェックさせてしまったようで申し訳ない。

「すぐ片付けるから待ってて。切島君、途中でごめんね」
「いや、いいよ。助かった」

切島は片手を上げてお礼を言った。
解説のために出していた筆記用具をペンケースにしまっていく。

「Aちゃんってさ、本当に轟のこと好きだよな」
「うん、大好きだよ」

切島の言葉に答えるように、席を立って兄の腕に絡み付く。
ここぞとばかりに仲良しアピールだ。

「もし……さ、轟に彼女ができたらどうする？」
「え？」

突然の質問に目をぱちくりさせる。
もし焦凍に彼女ができたら？

「それは私が口出しすることじゃないでしょ？」
「え！？」

Aが答えた直後、切島は大きく目を見開いた。

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