あけまして３ ページ4
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爆豪は両親とともに轟家に泊まることになった。
もとよりエンデヴァーはそのつもりで招待し、運転手である父親に酒を勧めていた。
顔を赤くして呂律の回らない父を連れて、母は冬美に案内された部屋へと消えていった。
＊
風呂に入って汗を流した爆豪は慣れない日本家屋の廊下を歩いていた。
ガラス扉は閉まっているが、縁側なので暗くて肌寒い。
雪でも降りそうだな……なんて外を眺めていると、
「かぁつきくーん」
「あ？」
「みーつけたぁ」
にこにことAが近づいて来た。
笑いながら正面から爆豪に抱きつき、頬を摺り寄せてきた。
(……ん？)
その際、わずかだが酒の匂いが鼻をかすめた。
「……てめぇ、酒飲んだか？」
「んふふ〜。お兄ちゃんのお酒、ジュースと間違えて飲んじゃった」
「なにやってんだよ未成年。バカか」
そう言いながらも、甘えてくるAの背に手を回す。
もう片方の手を自分の胸に預けている顔に持っていき、上を向かせた。
周囲に人の気配がないことを確認してキスを１つ。
ペロリと唇を舐めて離した。
「やっぱり酒臭ぇ。どんだけ飲んだんだ」
「コップ一杯……？」
「飲んだ瞬間に気づけよ」
「……んぅ」
不本意な飲酒を咎める爆豪に、Aは不服な声を漏らして胸に顔を埋めた。
酒を飲んだせいか眠そうにしている。
……というようりも、今にも寝そうだ。
「おい、てめーの部屋はどこだ」
「ん〜……？」
「連れてってやっから」
「……あっち」
「は？」
Aは胸に顔を埋めたままある方向を指差す。
その先にあるのは中庭だった。
「適当なこと言ってねーで真面目に答えろ」
「……ん、とね。私、叔父さんの養女になったでしょ？ その頃から同じ敷地にある別宅で暮らしてるの」
「は？」
「だから……私の部屋はこの家を出て、ちょっと歩いたとこ……にある、家」
ぼそぼそと不鮮明になっていく声を拾いながら庭の向こうを見る。
確かにもう１つ、建物のようなものがあった。
「……ぐぅ」
「あ……オイ、」
Aの体の力が抜けて爆豪へと体重がかかる。
崩れ落ちそうになるのを咄嗟に抱え直すが、その先をどうするか戸惑う。
「……はぁ」
腕の中でのん気に寝息を立てているAを見てため息を吐ついた。
いつまでもこんな寒い場所にいては風邪をひいてしまう。
とりあえずAを連れて用意された部屋へと向かった。
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パチ麻呂(プロフ) - 続編うれしいです、作者様もどうかお身体に気をつけてください！ゆっくりでもいいのでずっと待ってます(;_;) (2020年5月8日 0時) (
レス) id: 1f374d88ae (このIDを非表示/違反報告)
天音(プロフ) - 完結ですか？？この作品ものすごく好きだったので完結するのが悲しいです((泣)) (2020年3月5日 20時) (レス) id: 3aa825630d (このIDを非表示/違反報告)
鳳＊(プロフ) - えっ、、、イラスト美味すぎん、、、？作品内容もバリ良きだけど、イラスト書いている私からしてもこりゃ上手いわ……！ (2020年1月16日 17時) (レス) id: 63e109079e (このIDを非表示/違反報告)
紫陽花(プロフ) - お話は面白いし絵も素敵です。 (2019年10月24日 2時) (レス) id: 4b6f8d26fa (このIDを非表示/違反報告)
ツートップは神でしょ - すいません！轟さんバージョンの作品を見つけました！知らずに聞いてすいません・・・でもこのシリーズとっても大好きなのでこれからも頑張って下さい！！ (2019年5月8日 20時) (レス) id: 1be51e16a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑪瑙
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=agate0320
作成日時：2018年11月14日 22時
