□ それはある意味罰ゲーム ページ20
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「やっと２人きりになれたね」
ある放課後のＡ組の教室。
雪のように白い髪をネクタイで飾り付けた少女は言った。
その言葉を受けた上鳴電気はごくりと喉を鳴らし、緊張をやわらげるために息を呑む。
机を挟んで向かい合う形で座るのは、友人の最愛の彼女。
優しく微笑む少女は真剣な眼差しでまっすぐに上鳴の目を見つめた。
「キムチをチョコでコーティングとかどう？」
「……何の罰ゲーム？」
質問された上鳴はAの不思議なレシピを想像しながら引きつった顔でつっこんだ。
「じゃあチョコをキムチで包む？」
「見た目しか変わってねぇし！」
微妙なチョイスを組み合わせようとする。
なぜ。
「キムチ味のチョコか、チョコ味のキムチか……」
「なんでキムチにこだわるの？」
「最近はまってるっぽいんだよね、勝己君が」
「ああ、うん。そうだな」
最近、爆豪の中でキムチブームが来ているようだった。
朝はキムチを持参してご飯と一緒に食べている。
茶碗からご飯がなくなっても、むしゃむしゃと貪るように食べていることも。
「それはもうキスの味がキムチになるくらい」
「Aちゃん……。前まで恥ずかしがって、そういう話は頑にしようとしなかったのに……」
「なんか平気になってきちゃった」
「……そう」
慣れとは恐ろしい。
教室には上鳴とAの２人だけということも関係しているのかもしれないが。
現在、爆豪は訓練場で盛大にやらかした設備破損の反省として、その後の片付けを命じられて遅れていた。
他の生徒はすでに寮に帰っている。
切島と瀬呂は爆豪の監督兼暴走した時の歯止め役として訓練場に滞留。
上鳴はAへの伝言係であり、終わるまで話し相手になっていた。
爆豪直々のご指名である。
(信頼されてるっつーことで良いのか？)
Aも警戒することなく「じゃあここで上鳴君と待ってる。やっと２人きりになれたね」なんて冗談を言い出す始末だ。
「もうキムチでいいかな、バレンタイン」
「あ、だからチョコ？」
「うん。どう思う？」
さっきの『２人きりになれたね』は、相談相手ゲットの意味があったらしい。
思わせぶりな言い方にドキドキしたのは秘密にしておこう。
「んー……。キムチ、チョコ、レシピ……と」
Aは組み合わせてはいけない呪文を唱えながら、スマホでなにやら恐ろしい検索をはじめた。
「味見はしないから」
「……え？」
「しないから！！」
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パチ麻呂(プロフ) - 続編うれしいです、作者様もどうかお身体に気をつけてください！ゆっくりでもいいのでずっと待ってます(;_;) (2020年5月8日 0時) (
レス) id: 1f374d88ae (このIDを非表示/違反報告)
天音(プロフ) - 完結ですか？？この作品ものすごく好きだったので完結するのが悲しいです((泣)) (2020年3月5日 20時) (レス) id: 3aa825630d (このIDを非表示/違反報告)
鳳＊(プロフ) - えっ、、、イラスト美味すぎん、、、？作品内容もバリ良きだけど、イラスト書いている私からしてもこりゃ上手いわ……！ (2020年1月16日 17時) (レス) id: 63e109079e (このIDを非表示/違反報告)
紫陽花(プロフ) - お話は面白いし絵も素敵です。 (2019年10月24日 2時) (レス) id: 4b6f8d26fa (このIDを非表示/違反報告)
ツートップは神でしょ - すいません！轟さんバージョンの作品を見つけました！知らずに聞いてすいません・・・でもこのシリーズとっても大好きなのでこれからも頑張って下さい！！ (2019年5月8日 20時) (レス) id: 1be51e16a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑪瑙
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=agate0320
作成日時：2018年11月14日 22時
