失われた雪の欠片１１ ページ18
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遠くの方でチャイムが聞こえた。
授業が終わったのだ。
それから数分が経って寮の入り口が開いた。
複数の音がこちらに向かって走って来る。
「A！ 記憶が戻ったって本当か……！？」
一番に声をかけたのは焦凍だった。
メールで「記憶が戻った」と連絡を入れたから、クラスメイトと一緒に慌てて戻って来たらしい。
「マジかAちゃん！」
「ほんまに！？」
その声に反応して、背を向けてソファーに座っていたAが振り返った。
「うん。ちゃーんと記憶、戻ったよ〜」
いつものにっこりスマイルでピースサインをするA。
すっかり元どおりだ。
それを見て一同は「よかったー……」とほっとしていた。
その中で１人、キョロキョロと辺りを見回しながら近づく人物がいた。
緑谷だった。
「あの、Aさん。かっちゃんは──……あ、」
「この通り、ぐっすりだよ」
「はわわわ……っ」
３人掛けのソファーを占領するように横になり、Aの膝枕で眠る幼馴染を見て緑谷は慄いた。
そして焦る。
見てはいけないものを見てしまった、というふうに。
「なになに？ お、爆豪じゃーん」
「クッソ、彼女の膝枕とか羨ましい！！」
「超絶激レアじゃん！！ 誰か！ カメラとか持ってない！？」
「写メ撮ったれ写メ」
「あ、私も〜」
「皆さん、バレたら怒られますわよ……」
緑谷の後ろから覗き見ては撮影するクラスメイトたち。
やんわりと注意する八百万もスマホをちゃっかり構えていた。
Aの腹に顔を押し付けるようにしているので、はっきりと顔は映らないが、それでも面白がって代わる代わる写真を撮る。
誰が一番いい爆豪を撮ったか！なんて言いながら。
最後には「記憶が戻った記念に！」と、Aが座るソファーを中心に集合写真を撮ろうと、葉隠れが言い出した。
飯田が張り切って並び順を指示する。
「迷惑かけてごめんね。色々としてくれてありがとう」
「Aちゃんは被害者なんだし、気にせんでええよ！」
「ええ。記憶が戻ったことを喜びましょう」
「そうそう！」
「だね！」
「そろそろ準備できるみたいね」
「カウントダウン！ ３・２・１・イッエーイ！！」
「……んあ？」
カメラのシャッターと同時に爆豪が目を覚ました。
この後、Aの膝枕だったり寝顔の写真だったりをネタに、色々とからかわれて真っ赤な顔で怒り散らした。
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パチ麻呂(プロフ) - 続編うれしいです、作者様もどうかお身体に気をつけてください！ゆっくりでもいいのでずっと待ってます(;_;) (2020年5月8日 0時) (
レス) id: 1f374d88ae (このIDを非表示/違反報告)
天音(プロフ) - 完結ですか？？この作品ものすごく好きだったので完結するのが悲しいです((泣)) (2020年3月5日 20時) (レス) id: 3aa825630d (このIDを非表示/違反報告)
鳳＊(プロフ) - えっ、、、イラスト美味すぎん、、、？作品内容もバリ良きだけど、イラスト書いている私からしてもこりゃ上手いわ……！ (2020年1月16日 17時) (レス) id: 63e109079e (このIDを非表示/違反報告)
紫陽花(プロフ) - お話は面白いし絵も素敵です。 (2019年10月24日 2時) (レス) id: 4b6f8d26fa (このIDを非表示/違反報告)
ツートップは神でしょ - すいません！轟さんバージョンの作品を見つけました！知らずに聞いてすいません・・・でもこのシリーズとっても大好きなのでこれからも頑張って下さい！！ (2019年5月8日 20時) (レス) id: 1be51e16a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑪瑙
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=agate0320
作成日時：2018年11月14日 22時
