□ それは試験以上に難解な ページ23
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「ぐぬああぁ……。なんでテストなんてあるんだぁ」
「黙れクソ髪。喚いてねぇで問題解けや。やる気がねぇなら俺は帰んぞ」
「わあ、ご、ごめん爆豪！！ ちゃんとするから！！」
「チ……ッ」
頭を抱えて唸っていた切島は、容赦無く帰る準備をする爆豪を慌てて引き止めた。
世間的にはもうすぐ１学年最後の期末試験である。
授業が終わり、ほとんどのクラスメイトは寮に戻ってテスト勉強に励んでいた。
爆豪は泣きついてきた切島の面倒を渋々見ながら、自分もテスト範囲を
「爆豪ぉ……答えが割り切れねぇんだけど……これであってる？」
「あ゛ァ？ んなわけねぇだろ。こんなところで計算ミスしてんじゃねぇ！ 算数からやり直すか？ あ゛？」
「うぅ、そこまで言わなくても……」
切島は若干へこみながら消しゴムに手を伸ばす。
爆豪が怒鳴りながらも指で叩くように指摘する箇所まで数式を消した。
「Aちゃんなら優しく教えてくれるのに……」
「あ？」
ぶつぶつ言いながら消しカスをはらう切島を爆豪が睨みつける。
この場にAがいたら「勝己君、言い過ぎ」と注意していただろうが、生憎今日は不在だった。
「爆豪さぁ。またAちゃんと喧嘩した？」
「……あ？」
「だって最近見てないし。……爆豪、Aちゃんの機嫌損ねたりしてね？」
「してねーわクソが。くだらねぇこと言ってる暇があったらとっとと問題解けやゴラ」
爆豪は心底鬱陶しそうに否定した。
バレンタインの一件で２人が言い合っているところを目撃したせいか、切島は２人が喧嘩でもしているのかと疑っているらしい。
あれはお互いの意見を主張していただけなので喧嘩とは言いがたいし、いつものことと言えばいつものことであった。
「……別に。試験勉強に集中したいっつーから」
「あ〜そっかそっか。そうだよな。経営科の方がテスト範囲とかやべぇらしいもんな」
「……」
切島は納得したようで意識を問題に向けた。
うーんうーんと唸りながら頭を必死に動かしている。
(試験に集中したいから……か)
経営科のテストが期末分だけでなく、１年次の総復習であるということは本人から聞いている。
範囲も広く内容も深いので、Aにしては珍しく試験前に追い込みをかけているようだ。
お互い全力で挑むために試験が終わるまで会うのは控えようと言うAの本気具合に了承したが……、なにか心に引っ掛かりがあるのを爆豪は感じていた。
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パチ麻呂(プロフ) - 続編うれしいです、作者様もどうかお身体に気をつけてください！ゆっくりでもいいのでずっと待ってます(;_;) (2020年5月8日 0時) (
レス) id: 1f374d88ae (このIDを非表示/違反報告)
天音(プロフ) - 完結ですか？？この作品ものすごく好きだったので完結するのが悲しいです((泣)) (2020年3月5日 20時) (レス) id: 3aa825630d (このIDを非表示/違反報告)
鳳＊(プロフ) - えっ、、、イラスト美味すぎん、、、？作品内容もバリ良きだけど、イラスト書いている私からしてもこりゃ上手いわ……！ (2020年1月16日 17時) (レス) id: 63e109079e (このIDを非表示/違反報告)
紫陽花(プロフ) - お話は面白いし絵も素敵です。 (2019年10月24日 2時) (レス) id: 4b6f8d26fa (このIDを非表示/違反報告)
ツートップは神でしょ - すいません！轟さんバージョンの作品を見つけました！知らずに聞いてすいません・・・でもこのシリーズとっても大好きなのでこれからも頑張って下さい！！ (2019年5月8日 20時) (レス) id: 1be51e16a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑪瑙
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=agate0320
作成日時：2018年11月14日 22時
