住所 ページ6
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「すみません……っ」
Aは咄嗟にぶつかってしまった相手に謝った。
見上げれば眼鏡をかけた４０代くらいの男性がAを見下ろしていた。
彼は「こっちこそ、ちゃんと前を見てなくて……」とスマホを持った手をあげて謝る。
優しそうな人でよかった……なんて思ったのもつかの間、Aは後ろにいる人物のことを思い出して体を固くした。
「どうかしたのかい？」
「あの……」
男性はAの様子がおかしいことに気づき、声を掛けた。
どう説明しようかとちらちらと背後を気にしていると、彼はそちらに目を移した。
その時、Aを追いかけていたであろう人物は、素早い動きで手前の細い道に入っていった。
深く帽子を被っていたので顔は確認できなかった。
「そういえば……、最近このあたりに不審者が出るって聞いたな。君、大丈夫かい？ 何かされたりとか……」
「後をつけられてただけなので大丈夫です……。あの、助かりました」
男性とぶつかったおかげ……というわけではないが、結果的に追い払ってもらえたので安堵した。
お礼を言って頭を下げると彼は「とんでもない、僕は何も……」と困ったように笑った。
「震えてるね。怖かっただろうに……。交番まで送っていこうか？」
「いえ、これは個性の関係なので大丈夫です」
お役御免で行き場を失くした冷気が体を冷やしていた。
今はパニックになっているので、落ち着いてからゆっくりと体温を戻そう。
「もう暗いし家まで送る……っていっても迷惑だよね。１人で帰れるかい？」
「私、今日は人に会いにきて……あの、このメモに書いてある住所ってどのへんになりますか？」
Aは握っていたメモを男性に差し出した。
地元の人ならなんとなくでも読み解けるんじゃないかと希望を抱いて。
「ん？ これはこれは……」
メモを見た男性は困った顔で、角度を変えながら文字ともいえない“何か”を眺めていた。
「友達に書いてもらったんですけど……」
「番地が全然読めないけど、その前の住所まではうちの近くだね」
「そうなんですか！」
男性は自信がないのか、「たぶん……」とつけたした。
それでも無闇に探すより見つけ出す確率は高くなる。
「あの……わかるところまで連れて行ってもらえませんか？」
そこに全てを賭けようとAはお願いした。
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華 - 作者さまが、書かれている小説はとても面白くキュンキュンさせてもらってます！イラストも完璧で！ところで、雪と炎のシンフォニー6のパスワード教えてもらえないでしょうか？？ (2018年8月24日 17時) (
レス) id: 8f943258c6 (このIDを非表示/違反報告)
蘭羅(プロフ) - いつも読ませていただいてます。作者さまが書いてくださってる爆豪くんがほんとに私の理想通りでキュンキュンが止まりません！(>_<)イラストも素敵です！これからも作品を楽しみにしています(^-^) (2018年8月13日 1時) (レス) id: 8f11b721e2 (このIDを非表示/違反報告)
瑠嘉#雅 - 続編楽しみにしてます。いつ投稿できそうですか？ (2018年8月9日 23時) (レス) id: bd7f78cad2 (このIDを非表示/違反報告)
四宮 - 回答して下さりありがとうございます！プロヒーロー編の先行公開も読ませていただきました！すっごく面白かったです！楽しみに待ってますね！ (2018年8月6日 23時) (レス) id: deef7ae511 (このIDを非表示/違反報告)
四宮 - いつも楽しく読ませていただいてます！あの、質問なんですけど、その6のプロヒーロー編って、書いていただけるんですよね？気になっちゃって笑すみません… (2018年8月6日 13時) (レス) id: 329a268fec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑪瑙 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=agate0320
作成日時：2018年7月7日 21時
