タイミング ページ34
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つまり、爆豪の「好き」はAに向けたものであって、麗日に告白していたわけではなかった。
壁ドンは照れ隠しのための威嚇であり、顔が赤かったのは何度も聞き返されて恥ずかしくなったから。
『好きだっつってんだろっ！！ 何回言や分かんだっ！』
状況によってこのセリフの解釈は大きく異なる。
偶然通りかかってこの部分しか聞こえなかったAには、彼氏の浮気現場として捉える他ない。
「……」
Aは彼女たちの話を聞いて呆然としていた。
またタイミングが悪かった。
いつかのように。
誤解する部分だけを鵜呑みにして、勘違いして。
Ａ組の男子もAと同じように、気難しい表情を浮かべていた。
麗日と爆豪のことで、彼らにも２人に対する不信感を招いた。
事情を知っている女子と、知らない男子。
文化祭の練習も捗るどころか、気まずい雰囲気になっていた。
「ウチらもこの雰囲気をどうにかしようとしたんだよ？」
「でも皆に説明しようにも、爆豪君が嫌がるんだよぉ……」
耳郎と芦戸がじと目で爆豪を見る。
クラスメイトに事情を話したくとも爆豪がそれを許そうとしない。
それがますます彼らの不信感を募らせた。
「まぁ、ご自分の恥ずかしいところをクラスメイトに説明するくらいなら……って性格ですものね」
「自分のイメージよりAちゃんの誤解を解きたくて仕方がなかったのよね」
八百万と蛙吹は仕方がないというふうに話す。
やっと皆に説明できて安心だという顔だ。
「ドラムも怒りで叩いてたもんねぇ」
「えっと……まぁ、そういうわけなんよ。誤解させるようなことして……ごめん」
葉隠がため息まじりに呟き、ずっと黙っていた麗日が締めくくった。
「ううん。私の方こそ、１人で突っ走っちゃって……」
──ごめんなさい。
自分の勘違いで周囲の人を巻き込んでしまった。
たくさん迷惑をかけてしまった。
それでも誤解を解こうとしてくれた皆に……爆豪に。
精一杯の誠意を込めて謝罪した。
「……分かったか？」
爆豪が静かに問いかける。
「……うん」
「そうか」
ゆっくりと頷けば、掴まれていた手が解放された。
頬に触れていた手も、添えていたAの手をすり抜けていくように離れていった。
爆豪の感触を失って不安が広がる。
(もう触れてくれないんだ……)
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華 - 作者さまが、書かれている小説はとても面白くキュンキュンさせてもらってます！イラストも完璧で！ところで、雪と炎のシンフォニー6のパスワード教えてもらえないでしょうか？？ (2018年8月24日 17時) (
レス) id: 8f943258c6 (このIDを非表示/違反報告)
蘭羅(プロフ) - いつも読ませていただいてます。作者さまが書いてくださってる爆豪くんがほんとに私の理想通りでキュンキュンが止まりません！(>_<)イラストも素敵です！これからも作品を楽しみにしています(^-^) (2018年8月13日 1時) (レス) id: 8f11b721e2 (このIDを非表示/違反報告)
瑠嘉#雅 - 続編楽しみにしてます。いつ投稿できそうですか？ (2018年8月9日 23時) (レス) id: bd7f78cad2 (このIDを非表示/違反報告)
四宮 - 回答して下さりありがとうございます！プロヒーロー編の先行公開も読ませていただきました！すっごく面白かったです！楽しみに待ってますね！ (2018年8月6日 23時) (レス) id: deef7ae511 (このIDを非表示/違反報告)
四宮 - いつも楽しく読ませていただいてます！あの、質問なんですけど、その6のプロヒーロー編って、書いていただけるんですよね？気になっちゃって笑すみません… (2018年8月6日 13時) (レス) id: 329a268fec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑪瑙 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=agate0320
作成日時：2018年7月7日 21時
