とある少女の独白６ ページ45
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私はAさんの後を追う。
真雪のように白い髪が太陽の光を反射して、さらに艶やかさを増していた。
道行く男の人も視線を留めてしまうほど、彼女の存在は際立っていた。
デパートの中のトイレの入り口は順番待ちの客が数人ほど並んでいた。
私たちはその後ろに並ぶ。
「あの……」
並んでいる間、無言というのもどこか気まずいので私はAさんに話しかけた。
「Aさんの彼氏ってどんな方なんですか？」
「ん？ ん〜〜……」
私の問いにAさんは目を伏せて考える。
優しくて誠実そうな彼を、彼女はどう評価するのだろうか。
「私の彼氏はねぇ……仕草が乱暴で口が悪い、かな」
「え？」
あのイケメンが？
……見えない。
いや、人は見かけによらないと言うし、外では猫を被っている可能性もある。
ああ見えて、中身は勝己君っぽいのかもしれない。
「そ、そうなんですか……」
「人前では恋人らしい振る舞いは一切しないくせに、２人きりになると途端に甘えてくるんだよねぇ」
「ん？」
いやいや、さっき思いっきりイチャついてましたけど！？
アイス食べさせてあってましたよね？
腕を絡めて歩いていましたよね？
あれをイチャイチャと言わず、何をもってイチャイチャというのか。
最近のカップルは分からん……と考えながら用を済ませる。
トイレの出口で待っててくれたAさんと合流してデパートから出た。
車の通りが多い大通りを挟んだ向こうには、勝己君とAさんの彼氏。
信号待ちをしながらAさんは彼らに向かって軽く手を振っていた。
その時────
「私の鞄が……っ！ 誰かっ！！」
反射的に声のする方を見た。
Aさん越しに見えたのは、深く帽子を被ってサングラスとマスクで顔を隠した男の姿。
女物のハンドバッグを片手に歩道を走っている。
もう片方の手にはナイフを持っていた。
きっとそれでバッグの紐を切ったのだろう。
その男はまっすぐくこちらに向かってくる。
彼の視線の先には信号待ちをする私たち。
「どけ！！ ガキどもっ！！」
ナイフをぶん回して叫ぶ男を止める者はいない。
誰もが恐怖で彼の通り道をつく中、私は１歩も動けなかった。
「──Aっ！！」
……え？
混乱の中、Aさんの名前を呼ぶ勝己君の声が聞こえた。
その直後、男は私の前にいるAさんに向かってナイフを振りかざし────
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来冠菜(プロフ) - 完結おめでとうございます！お互い片思いだと思ってるかっちゃんと妹ちゃんが可愛いです番外編もひたすら可愛いですんんん！！！更新頑張ってください！！ (2018年6月14日 20時) (
レス) id: 1227e26ad4 (このIDを非表示/違反報告)
くろしば - パスワードはつけないでー!という意見に賛成!少しでも多く先生の作品を見たいのでおねがいします!! (2018年6月11日 21時) (レス) id: f11d3744b8 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - おぉ、同じ名前の人が……あ、そうそう…今回もまたまた面白いです！頑張って下さい！！！！ (2018年6月10日 21時) (レス) id: cfdb26c000 (このIDを非表示/違反報告)
サヤカ - パスワードつけないでください〜〜 (2018年6月10日 19時) (レス) id: bdf11d6919 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - え！パスワードはつけないでください！見れなくなっちゃう！！_:(´ﾛ`」 ∠):_ (2018年6月9日 20時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑪瑙 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=agate0320
作成日時：2018年6月7日 21時
