爆豪勝己と来客 ページ40
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一晩明けて、爆豪は母親の言う“来客”を待っていた。
(昔、遊んでたヤツ？)
記憶を辿ったが思い当たる人物がいない。
(誰なんだよ、面倒くせーな……)
まったくもって気分が乗らない。
会ってどうしろというのだ。
顔を見たら用があると言って家を出ようと決意し、リビングで来客がくるのを待つ。
時計を見上げれば、正午近くになっていた。
(アイツ、そろそろ病院を出るか？)
Aは連絡があるまで轟と一緒にいると言っていたなと、昨日の会話を思い出す。
(あのブラコン女のことだ。俺のことなんか忘れて楽しくやってるに決まってる)
そう思うと歯痒い気持ちがこみ上げてくる。
早くこい。
そして早く帰れ。
と心の中で繰り替えてしていると、室内にインターホンが響いた。
やっと来たか……、と愛想もなく視線を向ける。
(…………は？)
母親に連れられてきたのは、同い年くらいの────女だった。
てっきり男だと思っていた爆豪は一瞬、目を疑った。
しかしどう見ても女。
その女は「ひ、久しぶり！ 勝己君……っ！」と嬉しそうな声で爆豪の名前を呼ぶ。
向こうは自分のことを知っているようだ。
しかし──、
「…………誰だ、てめー」
「え？」
爆豪にはまるで覚えがなかった。
ぽろっと本心を漏らせば、頭に物理的な衝撃が走った。
確認せずとも分かる。
母親に叩かれたのだ。
「アンタねぇッ！ 昔一緒に遊んでた琥珀ちゃんでしょ！」
「……覚えてねぇよ」
琥珀という名の女を見るが、やはり記憶にない。
爆豪はため息をついた。
男ならともかく女の相手はごめんだ。
爆豪はソファーから立ち上がり、用意していたバッグを手に取った。
いまだに呆然と立ち尽くす琥珀の横を通り抜けて玄関へと向かう。
「ちょっと、どこにいくの？」
「……そのへんうろついてから寮に帰ンだよ」
「はあ！？ せっかく来てくれたのに？」
(──知るか)
引き止める母親を無視して玄関の扉に手をかける。
「じゃあ、琥珀ちゃんも一緒に言ってらっしゃいな！」
「え？」
「あ゛？」
母親は名案！とでも言いたげに手のひらを合わせた。
それから戸惑う琥珀の背中を押して爆豪の横に並ばせる。
「お昼ご飯、出前でもと思ってたんだけど、それなら２人で食べにいってきな」
「え……？」
「……は？」
「いってらっしゃ〜い」
ぱたん、と閉め出された爆豪は琥珀と目を見合わせた。
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来冠菜(プロフ) - 完結おめでとうございます！お互い片思いだと思ってるかっちゃんと妹ちゃんが可愛いです番外編もひたすら可愛いですんんん！！！更新頑張ってください！！ (2018年6月14日 20時) (
レス) id: 1227e26ad4 (このIDを非表示/違反報告)
くろしば - パスワードはつけないでー!という意見に賛成!少しでも多く先生の作品を見たいのでおねがいします!! (2018年6月11日 21時) (レス) id: f11d3744b8 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - おぉ、同じ名前の人が……あ、そうそう…今回もまたまた面白いです！頑張って下さい！！！！ (2018年6月10日 21時) (レス) id: cfdb26c000 (このIDを非表示/違反報告)
サヤカ - パスワードつけないでください〜〜 (2018年6月10日 19時) (レス) id: bdf11d6919 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - え！パスワードはつけないでください！見れなくなっちゃう！！_:(´ﾛ`」 ∠):_ (2018年6月9日 20時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑪瑙 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=agate0320
作成日時：2018年6月7日 21時
