見学 ページ8
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結局、Aは１人でＡ組の様子を見にいくことになった。
手には筆記用具と癒月に借りたメモ帳だけを入れた小さめの鞄。
実際に見て改良を加えるべき箇所を書き留めて、発目に報告するのがAの仕事。
余計なことを考えず、任務だけを全うするのだと決意を固くした。
(でも……、爆豪君……いるよね？)
──さっそく雑念が迷い込んできた。
顔を合わせたくないと思う傍ら、一目でも見れたら良いなと思う自分もいた。
矛盾だらけだ。
＊＊＊＊
「え……と、こんにちは」
体育館の扉から顔を覗かせれば、入り口付近で話をしていた相澤とオールマイトが目に入った。
「轟妹か」
「やあ、轟少女。見学かい？」
「はい。良いですか？」
「あ、もしかして君がアドバイスしたというコスチュームやサポートアイテムの調査かい？ ならじっくり見ていくといい」
経営科の課題を知っているようで、Aの訪問に２人は何も言わなかった。
むしろ、Aがコスチュームの改良に関わっていることを知っている上で歓迎してくれた。
「そういえば……」
──と、まるで別人のように細くなったオールマイトが、観察していたAに気さくに話しかけた。
Aはメモをする手を止めて顔を上げる。
「君は必殺技とないのかい？」
「必殺技ですか……？ えっとですね……」
持っていたメモを足下に置いて、Aは手の中に冷気を集めて氷の弓矢を作った。
それを体育館の中心に放つ。
Aの手元から飛び立った矢は、宙を浮いていた峰田のボールを見事に仕留めた。
矢が触れた瞬間、ボールは氷に覆われて地面へと落ちる。
周囲にいた生徒は、ぽかんと落ちたボールを見つめていた。
「こういうのですか？」
「あ、あぁそうだな……」
驚嘆の声を漏らすオールマイトの隣で、相澤は曲げた人差し指を口にあてて、何か思案していた。
「そうか……、お前は叔父さんから指南を受けているんだったな。彼は個性の教育者としては一流だ……」
相澤は真剣な顔つきでAに視線を向けた。
「足りないのは体力面だったな。どうだ？ お前もここで訓練していくか？」
「どうして相澤先生は隙あらば私に特訓させようとするんですかっ！？」
やりません！断固拒否です！という態度で、胸の前で腕を交差させてバツ印を作る。
オールマイトはそんな２人のやりとりを笑って見ていた。
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来冠菜(プロフ) - 完結おめでとうございます！お互い片思いだと思ってるかっちゃんと妹ちゃんが可愛いです番外編もひたすら可愛いですんんん！！！更新頑張ってください！！ (2018年6月14日 20時) (
レス) id: 1227e26ad4 (このIDを非表示/違反報告)
くろしば - パスワードはつけないでー!という意見に賛成!少しでも多く先生の作品を見たいのでおねがいします!! (2018年6月11日 21時) (レス) id: f11d3744b8 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - おぉ、同じ名前の人が……あ、そうそう…今回もまたまた面白いです！頑張って下さい！！！！ (2018年6月10日 21時) (レス) id: cfdb26c000 (このIDを非表示/違反報告)
サヤカ - パスワードつけないでください〜〜 (2018年6月10日 19時) (レス) id: bdf11d6919 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - え！パスワードはつけないでください！見れなくなっちゃう！！_:(´ﾛ`」 ∠):_ (2018年6月9日 20時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑪瑙 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=agate0320
作成日時：2018年6月7日 21時
