解体 ページ5
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Aは目の前で起きた現象にこれ以上ないときめきを感じていた。
癒月と呼ばれた少女の手の中の物体が、別のものに入れ替わったのだ。
(彼女の手の中にあるものからして、これは……)
「解体の個性？」
「あ、はいっ。そうです……」
個性を言い当てられた癒月は緊張した声で肯定した。
手の中のものを机に置く。
興味津々に覗き込むと、プラスチックや使用されていたネジ等の材料が新品同様だった。
「すごい……！」
「あ、ありがとうございます……」
「あなたもサポート科の生徒？」
「はい。癒月と申します」
感動しているAに丁寧にお辞儀をする。
発目が「彼女は私のクラスメイトです！」と元気よく紹介してくれた。
ベイビーが解体されて落ち込んでいたのに復活がはやい。
Aも同じく「轟Aです」と自己紹介すれば「知ってます」と彼女は微笑んだ。
逆に発目は「へぇ、そんな名前だったんですね」と言って作業に戻った。
Aは発目よりも癒月の個性の方が気になっていた。
プレゼンに使えそうなアイテムを物色している横で、癒月は作業を繰り返している。
ついついその手元に目がいってしまうのだ。
そして１つの疑問が浮かぶ。
「癒月さんの本名ってなんですか？ 下の名前が気になって」
「えっと……」
「いえ、癒月が下の名前です！」
本名が気になり尋ねるが、癒月は言いにくそうに俯いた。
頭に「？」を浮かべていると、発目が仲介に入った。
「轟さん、あなたと同じです。有名なヒーローを家族に持つと大変ですよね」
「あ……」
その言葉で彼女の抱えているものを察することができた。
癒月は有名人の娘として見られることを嫌厭しているのだろう。
Aはそこまで気にしていないが、なんとなく気持ちは分かる。
名前なんて調べれば簡単に分かるのだが、自然と耳にするまでやめておこう。
＊＊＊＊
Aも工房に入り浸るようになって数日後、緑谷たちが訪れた。
コスチュームを改良したいらしい。
その後も上鳴と切島が同じく改良の申請にやってきて、Ａ組の様子を教えてくれた。
その中に爆豪の話題も出てきたが、Aは癒月の個性に惹かれているフリをしてやりすごした。
焦凍の話は大歓迎だが、爆豪の話はやめてほしい。
だって──
(まだ……胸が苦しい)
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来冠菜(プロフ) - 完結おめでとうございます！お互い片思いだと思ってるかっちゃんと妹ちゃんが可愛いです番外編もひたすら可愛いですんんん！！！更新頑張ってください！！ (2018年6月14日 20時) (
レス) id: 1227e26ad4 (このIDを非表示/違反報告)
くろしば - パスワードはつけないでー!という意見に賛成!少しでも多く先生の作品を見たいのでおねがいします!! (2018年6月11日 21時) (レス) id: f11d3744b8 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - おぉ、同じ名前の人が……あ、そうそう…今回もまたまた面白いです！頑張って下さい！！！！ (2018年6月10日 21時) (レス) id: cfdb26c000 (このIDを非表示/違反報告)
サヤカ - パスワードつけないでください〜〜 (2018年6月10日 19時) (レス) id: bdf11d6919 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - え！パスワードはつけないでください！見れなくなっちゃう！！_:(´ﾛ`」 ∠):_ (2018年6月9日 20時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑪瑙 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=agate0320
作成日時：2018年6月7日 21時
