爆豪勝己８ ページ44
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「ハァ……、ハァ……っ」
爆豪勝己は一心不乱に走っていた。
なんでもいい、己の心に宿る雑念を払うためならば。
「爆豪、速ぇーって！ そんなんじゃ、もたねーぞっ！！」
「そうだぞ。もう少し速度を緩めても……」
「ウッセーーっ！！」
息を乱しながら先を行く爆豪に上鳴と常闇は忠告した。
余計なお世話だと罵声を浴びせて、さらに速度を上げる。
(──クソ……っ)
じっとしていたら昨晩の記憶が蘇ってくるのだ。
それはじわじわと爆豪の頭の中を侵食して、羞恥心を引き出していく。
満足に眠れなかったのもそれが原因だ。
「爆豪、いいか？」
「……っ、なんだよ」
轟が真剣な顔つきで爆豪を呼んだ。
いつの間にか並走していたことに驚き、動揺する。
「Aと何かあったのか？」
「は……っ！？ な、なんもねーよクソがっ！！」
キスをしてしまった……なんて言えるはずがない。
轟は納得のいかない顔で「そうか……」と呟き、速度を落として後ろにいるグループに合流した。
背中に刺さる視線が煩い。
(──チッ)
舌打ちをして感触の残る唇をぐっと噛みしめる。
唇を離したAは何がなんだか分からない様子で呆然としていた。
その表情を見て我に返り、その場にAを置き去りにして逃げるように部屋に戻った。
あの後どうしただろうか。
好きでもないやつからキスされたんだ。
傷ついたに違いない。
(何やってんだ畜生……っ)
後悔ばかりが頭の中を占める。
やっと寝付けたのはカーテン越しに朝の気配を感じてから。
──だというのに。
翌朝、Aの方は「ぐっすりだったよ」と軽い調子で言う。
ぐるぐると悩んでいた自分が本当に馬鹿みたいだ。
(あンの女……────ん？)
深くシワが刻まれていく眉間にぽつり──と冷たい感触。
それはだんだんと増えていき、１分もしないうちに視界は土砂降りの雨に遮られた。
後ろから聞こえる「寮に戻ろう！」という飯田の声に従って、全員そのまま寮を目指した。
先頭を走っていた爆豪は一番始めに戻った。
たった数分なのに頭から水を被ったかのように全身が濡れていた。
ひとまず何か拭くものを……と、共用スペースまで足を進めると──
「Aちゃんにも恋の予感かぁ……」
(…………は？ 恋……？)
Aの名を含んだ麗日の声が、やけに鮮明に頭の中に響いた。
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瑠依(プロフ) - やっと夢主ちゃんと爆豪くんがくっつきましたね...！とても胸がキュンキュンして1日中、爆豪くんのことしか考えられなくなりました！！最高です！！！これからも更新、頑張って下さい！応援してます！ (2018年6月1日 17時) (
レス) id: 518b20c440 (このIDを非表示/違反報告)
ふーこ(プロフ) - 萌えすぎてハゲそう。これからも頑張って下さい！！！ (2018年6月1日 15時) (レス) id: bce62ace19 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - ここに天才はいたんですね、、、 (2018年5月31日 21時) (レス) id: cfdb26c000 (このIDを非表示/違反報告)
Noah(プロフ) - んあ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"やばいです絵も文才も！これからも頑張ってください！ (2018年5月31日 19時) (レス) id: ce4a985f40 (このIDを非表示/違反報告)
うらら@坂田家.ぴく民.ら民.ゆっ家族.などいっぱい← - え！？！？ちょちょちょちょちょちょ.......絵上手すぎん！？！？！？！？！？！？ (2018年5月29日 23時) (レス) id: 6f50c84bd5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑪瑙 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=agate0320
作成日時：2018年5月13日 13時
