轟焦凍４ ページ26
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焦凍はAを起こさないように、できるだけ足音を立てないで廊下を進んだ。
それでも一部古くなっている床はギシギシと鳴ってしまう。
そっとふすまを開けて中を覗けば、いつもの定位置に布団が敷かれていた。
客用ではなく焦凍の布団にくるまるAは、近づいた焦凍の気配に目蓋を揺らした。
「ん……しょう、と……？」
「悪ぃ、起こしたな」
「焦凍……っ」
膝をついて顔を覗き込めば、Aは布団から飛び出して抱きつてきた。
すがりつく妹をしっかりと抱きとめて焦凍は優しく髪を撫でる。
髪の隙間から見えた目は赤く染まり、頬には涙の跡があった。
「悪いな。目が覚めた時、傍にいてやれなくて……」
「ううん、大丈夫。……ねぇ焦凍、爆豪君は……？」
「……ニュース見てねえのか？」
ふるふると首を横に振る。
寝ていたのだから当たり前か。
昨晩、退院する時は薬の影響でぼんやりしている状態だったと姉は言っていた。
「爆豪は助かった」
「ほんとう？」
「ああ……本当だ」
事実を告げるとAはほっとしたように焦凍の胸に頬を寄せて、「よかった……」と安堵の息を漏らした。
「焦凍、私ね……」
「ん？」
「焦凍よりも爆豪君を優先しちゃった……」
Aは申し訳なさそうに、まるで懺悔するかのように言葉を紡いだ。
焦凍は何も言わず、ただ静かに耳を傾ける。
「目が覚めた時、焦凍がいないことよりも爆豪君がいないって知ったことの方が……なんていうか、無性に胸が苦しくなって……」
焦凍は抱きしめる腕に力を入れて、妹の髪に頬を寄せた。
ああ、とうとうこの時がきたのか──と
「焦凍、ごめんね」
「なんでだ？」
「わかんない……けど、ごめん。私……こんなこと、初めてで……なにがなんだか分からない」
「……」
中学までごく少数の異性にしか触れずに大事に育ってきたAは、初めての感情に戸惑っている。
それは感じ取ってやれるが、焦凍自身にだって分からない。
何を言ってやれば良いのか見当もつかず、ただAの気がすむまで抱きしめて髪を撫でてやることしかできなかった。
「爆豪君、きっと怒るよね」
「なにがだ？」
「勝手に心配して……不安になって、泣いちゃってさ……。ちょっと恥ずかしいかも」
──なんか気まずいなぁ……。
Aはそう言いながら、焦凍に甘えるように体を預けて目を閉じた。
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瑠依(プロフ) - やっと夢主ちゃんと爆豪くんがくっつきましたね...！とても胸がキュンキュンして1日中、爆豪くんのことしか考えられなくなりました！！最高です！！！これからも更新、頑張って下さい！応援してます！ (2018年6月1日 17時) (
レス) id: 518b20c440 (このIDを非表示/違反報告)
ふーこ(プロフ) - 萌えすぎてハゲそう。これからも頑張って下さい！！！ (2018年6月1日 15時) (レス) id: bce62ace19 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - ここに天才はいたんですね、、、 (2018年5月31日 21時) (レス) id: cfdb26c000 (このIDを非表示/違反報告)
Noah(プロフ) - んあ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"やばいです絵も文才も！これからも頑張ってください！ (2018年5月31日 19時) (レス) id: ce4a985f40 (このIDを非表示/違反報告)
うらら@坂田家.ぴく民.ら民.ゆっ家族.などいっぱい← - え！？！？ちょちょちょちょちょちょ.......絵上手すぎん！？！？！？！？！？！？ (2018年5月29日 23時) (レス) id: 6f50c84bd5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑪瑙 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=agate0320
作成日時：2018年5月13日 13時
