レポート ページ17
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「う〜〜ん、どうしようかなぁ……」
「ウルセー。黙って食えや」
爆豪と昼食をとるが、今日は肩が触れそうなくらいに２人の距離は近い。
レジャーシートを広げて誘ってみれば、彼はすんなりと空いているスペースに座ったのだ。
理由は簡単。
昨日の夜に降った雨がまだ乾ききっていないから。
背に腹はかえられないと、大人しく座ることにしたのだろう。
爆豪はいつも弁当を持参している。
見たところ、中身は母親の手作り。
きっとそれをクラスメイトに見られたくなくて、こっそり食べているのだ。
「体育祭後にレポート提出って言われても、テーマが決まってないと何もできない……」
おかずのレパートリーを覗き見ながら、Aは現在の悩みを口にする。
「んだよそれ」
「ヒーロー科と違って経営科は体育祭には興味ないの。ヒーローをどうプロデュースするかとか、事務所経営には何が必要か、みたいなレポートを出さなきゃなの」
黙って食えと言われた言葉を無視して、珍しく興味を示した爆豪に説明する。
経営科の生徒は体育祭自体には興味がない。
イベントの中で活躍するヒーロー科の生徒を観察できればそれで良い。
「……お前、経営科だったんか」
爆豪が意外そうな目を向ける。
「あれ？ 知らなかったの？ え〜……ひどいな〜、一緒にお昼を食べる仲なのに」
「てめーが勝手にここに来て食ってるだけだろうが。なに一緒に食ってるみたいに言ってんだよ。虫酸が走るわ！」
「嫌なら爆豪君が場所を変えれば良いじゃない」
「はっ！ てめーか変えろや！！」
「嫌ですー」
こんなやりとりをしていても、２人は昼休みにはここに来る。
この会話も日常茶飯事になりつつある。
「はぁ……本当どうしよう。うちの女子はグループ組んで焦凍についてレポートするつもりみたいだし。男子はヒーロー科女子のコスチュームについて意見をまとめるとか最低なこと言ってる奴もいるし」
「で？ てめーは何にするんだよ。まさかてめーも半分野郎のストーカーか？」
「まさか」
それをどうするか悩んでるんだよ〜と膝を抱えれば、持っていた食べかけのパンが手元から消えた。
欲張って２つ買ってしまったものの、お腹の容量を考えていなかったせいで食べるのが苦しくなっていた。
それを知って奪ったのか、ただ単に強奪が目的だったのか。
どちらにせよもう限界なので食べたいのならどうぞ食べてくれ。
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違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みみあ - すみません…昔読んでいて何回も読み直して1番のお気に入りだったので…『原作の知識を与えられたからには全力で関わりを拒否します』のパスワードを教えて貰えませんでしょうか (2022年6月14日 19時) (
レス) id: 03be76b48c (このIDを非表示/違反報告)
椿 - イラストの方をログインユーザー限定にしないでくれませんか？ (2019年6月29日 16時) (レス) id: c09adaf99f (このIDを非表示/違反報告)
血霧の紅月(プロフ) - 絵がとてもうまいんですね！自分もあんなに上手くデジタルかけるようになりたいです！更新待ってます！ (2018年9月15日 13時) (レス) id: 1875e25498 (このIDを非表示/違反報告)
ラハル - とても読みやすく、絵もお上手で羨ましいです！^^*つづきがたのしみヽ(*´∀｀)ノ (2018年8月22日 0時) (レス) id: dcc66ec7ef (このIDを非表示/違反報告)
庄南 - 絵がすげぇー！作品も、読みやすい！ (2018年8月11日 1時) (レス) id: 46531bb7b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑪瑙
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=agate0320
作成日時：2018年4月4日 22時
