ユーフォリック・シンフォニー【爆豪勝己】 (ページ16)

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　　　「どうせ怖くて寝れねぇだろ」ページ16

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食事を終えた爆豪がお風呂に入ってしばらく。
そろそろ勝凍を寝かせようと考えた時に、冬美が口を開いた。

「勝凍君、今日はお姉ちゃんと一緒に寝ようか」
「うん！ママ、僕お姉ちゃんと寝る！」
「え？いいの？」

嬉しそうに抱きつく甥っ子を抱えて冬美は立ち上がった。

「Aも今日は疲れたでしょ。勝凍は私が寝かしつけるからゆっくりしなさい」
「……うん、ありがと」
「それじゃあおやすみなさい」
「ママ、おやすみ〜」

ニコッと笑う冬美は可愛い甥っ子をかまってやりたいという思いもあるだろうが、今日のことで疲れきっているAに気を遣ってくれたのだろう。
お風呂から上がってきた爆豪とすれ違いざまに「勝凍君、借りるね」「どうもっす」と会話をして２階の部屋に向かって言った。

「んじゃ、俺たちも寝るか」
「え、早くない？」
「明日早ぇからとっとと寝る。ほら、お前も来い」
「私も？」

手を引かれて連れられた寝室はたまに泊りにきた時に使用する部屋である。
部屋に入るなり、爆豪はAを引き寄せ口付けた。

「ん……あの、勝己君？も、もしかして……」
「どうせ怖くて寝れねぇだろ」

大丈夫、とは言えないことは自分がよくわかっている。
爆豪だけでなく姉にも見抜かれていたところをみると、相当表に出ていたのだろう。
正直、爆豪がここにいてくれて安心している。

「……でもお世話になる初日にするのはちょっと」
「別に問題ないだろ。冬美さんもそのつもりで勝凍を引き受けてくれたんだろうし」
「……」
「でかい声を出さなきゃ、上まで聞こえねぇのはわかってんだろ」
「ぅ……」

実家なので姉の部屋と自分たちが止まる部屋が離れていることくらい承知している。
この状況を作ったのは姉で、きっと２人が今晩何をするかということもわかっている。
つまり、恥ずかしいのだ。
明日の朝、どんな顔しておはようと言えばいいのか。

なんて考えているうちに、爆豪はちゅ、ちゅ、と首筋から胸元にかけてキスをしながらAの服を脱がしにかかっていた。

「か、勝己君っ」
「こんな機会でもねぇとできねえしな」
「はぁ……ん、」
「ほら、なんて言うんだ？」
「……勝己君が、ほしい」
「──ハッ」

よくできましたと不敵に笑い、Aが安心して眠れるように優しく激しく、愛を確かめあった。

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