３３２話「灯ろう」 ページ48
シンさんの元に近づけば...未だに辛そうな表情で本をギリギリを握り締めながら読んでいた。
『シンさん...今、大丈夫ですか？』
ソ「あ、ああ...大丈夫だよ。
......サラさんも一緒なんだね。」
私を見てフッ...と緩んだ表情は、サラちゃんを見た瞬間に何時もの張り付けた笑顔に変わった。
サ「急に来て...ごめんなさい。
それよりもソウさん...失われた記憶について...話しませんか。」
サラちゃんは無駄に遠回しに切り出すのではなく、率直に目的を伝えた。
ソ「あはは...なんでボクがキミと？」
素直に受け入れてくれるとは思っていない。
『私も...シンさんと一緒にいます。
シンさんは私と同じ位...下手したらそれ以上に彼と...ミドリと関わりが深いでしょう？』
サ「そうです...でも、本当に彼のすべてを知っているんですか？」
ソ「...。」
これには何も言い返せないシンさん。
少し悔しそうな顔をして下を向いた後、目線だけを私達に向けてきた。
ソ「さすがに...２人共鋭い所を突くね。
友達だったことは確かさ...。
でも...核心の部分は何も知らない。
得体のしれない闇...それをのぞこうとは思わなかった。
ねぇ...一緒にのぞいてみる...？
A、サラさん。」
真剣な瞳で訴えかけてくる。
不安はあったけれど...それすらも受け入れてしまいたい。
『彼の闇を覗くなら...私も一緒です。』
サ「...望むところです。」
ソ「それじゃあ...やろうか。」
シンさんの掛け声がかかると同時にサラちゃんは手に持った灯ろうのスイッチを入れた。
怪しげな光がこの空間を包む様に私達の事も飲み込んで行く。
意識はハッキリとしているはずなのに、何となくフワフワとしだして...現実なのか夢なのかが曖昧な空間にいるような気がする。
そして...この不安定な空間で強くシンさんの事を思い浮かべたら、モヤの中にはいつくもの風景が散らばっていて、そんな中から２枚の全く同じ写真のようなものが目に飛び込んできた。
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伊豆花織(プロフ) - シロヌコさん» コメントありがとうございます！こちらこそ読んで下さってありがとうございます！もうストックが無いので今必死で書いてます笑 (2022年3月21日 16時) (
レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
シロヌコ(プロフ) - あっ誤字りましたごめんなさい (2022年3月21日 16時) (レス) id: 0ef19d134d (このIDを非表示/違反報告)
シロヌコ(プロフ) - 仕事がとても早い、プロフェッショナルですね！自分とは違って作品書き上げる速度が本当に速い、、さすがすぎます (2022年3月21日 16時) (レス) @page50 id: 0ef19d134d (このIDを非表示/違反報告)
伊豆花織(プロフ) - 雨玉さん» コメントありがとうございます！ううっ…もう少しで例の悲しすぎるシーンを書かなくちゃ…辛すぎます...泣 (2022年3月21日 16時) (レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
雨玉(プロフ) - この作品むっちゃ好きです。ぅぁ、アリスさんがぁ、ｸﾞｽﾞｯ、切ない… (2022年3月21日 10時) (レス) @page50 id: 7f17357805 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伊豆花織 | 作成日時：2021年11月23日 20時
