死にたくないので足掻きます。６【キミガシネ】

２４４話「攻略成功」 ページ10

ケイジさんに渡されたナイフで、私がロープを切ろうとしたら...どうしてか、マイさんに私が持っているナイフを取られてしまった。


マ「柔らかいロープだけなら、私がナイフで食パンみたいに切ってあげちゃうよ！」


お茶目にウインクをしながら、マイさんがそう言ってナイフを使って柔らかいロープを切ると...中身こそ何も入っていなかったけれど、これまで色の着いていなかった４隅のポストに色が付いた。


......それよりも...困った事になったかもしれない。
マイさんが私から取ったナイフは私の元へ返って来なかった。
ごく自然の流れでマイさんは自分の服の中にナイフをしまっていた。


『.........。』


ソ「...A？」


『...すみません、シンさん。
後で...説明します。』


ダミーズが何を考えているのかは、まだ分からない。
でも...ナイフをあくまで自然を装って隠すあたり...何かを感じる。


水位はさらに上がって、もう溢れてしまう。
マグマじゃなかったとしても、危険な薬品の可能性もあるから...早く回避しないと！


サ「ランマル！そこの電源を調べてみてくれ！」


ランマル君が１つだけ色の着いていなかったポストの近くにある電源に触れると電源が入ったみたいで光った。


ラ「うわわっ！？ポストが光ったぞ！？」


サ「そうか...中から光で照らされてるんだ...！」


その後、ランマル君がポストをよく調べてみると色が変えることが出来ることが分かった。


緑色のポストに繋がっているロープは緑色。
水色のポストに繋がっているロープは水色。
赤色のポストに繋がっているロープは赤色。
この法則からいくと...黄色いロープに繋がっているポストは...。


サ「！...ランマル！黄色に変えるんだ！」


サラちゃんも同じ結論に行き着いたみたいだね。


ランマル君はサラちゃんの指示に従って、手元のスイッチを使ってポストを黄色に変えた。


サ「ありがとう、ランマル。それでいい。」



すると...マグマの放水は止まり、溜まっていたマグマも流れて行った。
どうやら無事に乗り切ったみたい...。


全て流れ切ると閉まっていた扉も開かれた。


『ふぅ...無事に生還ですね。』


ソ「お疲れ様、A。
ロープの柔らかさに早い段階で気付いてなかったら、もっと時間がかかったかもしれないから、お手柄だよ。」


『ふふ...ありがとうございます。』


自分も身の危険がある状況だったら、意地でも頑張りますとも。

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