死にたくないので足掻きます。６【キミガシネ】

２８４話「決めろ！」 ページ50

『篠木 敬二...！！
目の前の敵ばかりじゃなくて、自分が信頼する仲間の顔を見なさい！』


ケ「...！」


ソ「そうだね。
ケイジ...！ボク達３人で挟み込むよ...！」


私とシンさんは同時に...再び行動へ移す。
ケイジさんの意識も少しこっちに持ってこれた。


次こそ捕まえる...！


しかし...私とシンさんの行動はクルマダさんによって阻まれた。


ソ「は、離せよ...！！ジャマするな...！！！」


ク「うるせー...！！
オレだって本当はこんなこと...！！」


『黙って見てろって言ったけど...邪魔しろとは言ってないよ。』


ク「......。」


『はぁ......ケイジさん！！しっか...んんん！！！』


シンさんはクルマダさんの右腕で行動を制限され、私は...助言はさせないぞとクルマダさんの左手で口を塞がれた。


ク「......悪いが...オマエには黙っててもらう...。」


『......。』


話す事が出来ないから、シンさんと目線を合わせる。
伝えたい思いが通じたのか、シンさんは黙って頷きＱタロウさんに目線で合図を送った。


Ｑ「......分かったぜよ。」


Ｑタロウさんは軽く頷くと低姿勢になり、ジリジリとミドリに近付いていった。
怪我をしているＱタロウさんに協力させるとはミドリも予想しないだろう。


ミドリは人形の頭部に躓いて転倒したケイジさんを楽しそうに見ていて、背後の...しかも足元には注目していない。


サラちゃんはケイジさんに近付いて必死で励ましている。
ケイジさんも少しづつ正気を取り戻しつつあるのか、周りを見る余裕が出てきたみたい。


ソ「Ｑタロウ...！！
ミドリに掴みかかるんだ！」


Ｑ「捕まえたぜ、ミドリ...！！
逃がさねぇ...！！」


Ｑタロウさんは力一杯、ミドリの足を握り締めた。


ミ「うわっ...！ちょっ...！」


ダミーズもミドリ同様にＱタロウの必死の行動に驚いたのか、ビックリした顔になっている。


クルマダさんの拘束も緩んだ...！


『ケイジさん...！！！！
今です...！！ミドリにタッチして！！』


思いっきり叫んだ。
ケイジさんに届く様に...大きな声で。


ミドリはＱタロウさんに掴まれていて、動けない。
ケイジさんがそれを上手く使って、ミドリに掴みかかるとケイジさんの首輪の赤い点滅が消え、ミドリの首輪が赤く点滅した。

この小説の続きへ→←２８３話「憎しみ」

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す