２６７話「背後注意」 ページ33
AIのシンさんの声を全て拾う事は出来ないけれど、所々重要そうな内容は聞こえてくる。
シ［...る日...死ん...った...。］
視線だけはAIのシンさんへ送っているからか、AIのシンさんはこっちを気にしているからか、離れた所にいるにもかかわらず何度も目が合う。
ミ「何をしてるのかなー？」
AIのシンさんが何かを言った時...私の背後にミドリが立っていて、私の肩から顔を覗き込んで来た。
『ひゃっ...！？』
耳に触れる吐息に声が漏れる。
ミ「あはは......やあ、みんな！殺意は上々？」
サ「ミドリ...！！」
ミ「あはは、これはボクの...だよ。
なれなれしく会話しないでくれる？」
“これ”が何を指すのかは分からないけれど、私はミドリに肩をガッチリと掴まれたままで動く事が出来ない。
シ［ご、ごめん...！すぐ消えるよ！］
その言葉を最後に、画面に映っていたAIのシンさんは消えてしまった。
ミ「さてと...ねえ...その首輪返してくれない？」
ケ「へえ...無くなると困るのかい？」
ミ「だってそれ、ボクの付けてた首輪なんだ。」
気になってミドリの首元を覗き込んで見ると確かにそこには...墓地では身に付けていた首輪が無くなっていた。
マフラーを巻いているとその区別も付きにくい。
ミ「ん...A、よく見たい？
ほら...。」
わざわざマフラーを取って見せて来た。
『そこまでしなくて結構。
無いのは隙間からでも分かるから。
......それよりも、肩から手を離してくれない？』
強気に振る舞うものの、姿がソウさんだから...敬語になってしまそうなのが困り事だ。
ミ「あはは、ごめんごめん。
でも、Aったら素っ気ないなぁ...。
前みたいな反応してくれたらいいのに。」
これでようやく...手を離してもらえた。
逃げるようにミドリから離れて、再びシンさんの隣に並ぶ。
ソ「......大丈夫？
ミドリからは...距離をとっておいた方がいいね。」
『本当に...。』
シンさんはミドリが来てからその場を離れた様で部屋の隅にいた。
...大分落ち着いたかな？
ミ「あっ、A〜！
まあいいか...とにかく、ボクだけ安全だなんてさびしいよ！」
アリ「返す必要は無い...。
外せたということは調べれば、オレ達も外すことができるかもしれん...！」
ミ「やれやれ...それは死者の首輪で...キミ達の首輪とは構造が違うのに...。
はぁ...仕方ないから予備でも使おうかな。」
ミドリは呆れたようにため息をつくと、先程外したマフラーを巻き直していた。
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伊豆花織(プロフ) - Dorothyさん» コメントありがとうございます！！Wソウさん良いですよね〜最終章まで行かないとソウさん（ミドリ）を出せないのが難しい所ですから、めいいっぱい楽しんで下さい！ (2022年9月16日 21時) (
レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
Dorothy(プロフ) - 両方のソウさんの夢って中々ないので、最高に良かったです……両方推してる身なのでホントもうずっとドキドキしてました…… (2022年9月16日 18時) (レス) id: 7168971a27 (このIDを非表示/違反報告)
伊豆花織(プロフ) - 甘党さん» ありがとうございます＜(_ _)＞のんびり投稿させて頂きます笑 (2021年11月17日 21時) (レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
甘党 - いいえ！ごゆっくり更新なさって下さい、いつでも待ってますので！！ (2021年11月17日 18時) (レス) @page31 id: 577366e2a2 (このIDを非表示/違反報告)
伊豆花織(プロフ) - 甘党さん» チマチマとしかあげられなくてすみません！！でも、焦らされた方が楽しいですよね笑。今後もミドリの接触もシンさんの嫉妬も盛り沢山だと思うので楽しみにして頂けたら幸いです！ (2021年11月16日 21時) (レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伊豆花織 | 作成日時：2021年10月21日 21時
