死にたくないので足掻きます。４【キミガシネ】

１６５話「仲直り」 ページ19

出口が無い。
嘘か本当かは分からないが、フロアマスターの口によって語られた衝撃の話。


それでも...私達は脱出を諦める訳にはいかない。


ケ「......諦めるかい？」


サ「...！...私が諦めるなんてことはありえません。」


ソ「あはは、偉いなあサラさんは...。
流石は頼れるリーダーだね。」


サ「...ソウさん。」


ソウさんの姿を見てサラちゃんは警戒を強める。
これまでの経緯を考えればその反応も分からなくもない。


ソ「そんなサラさんとケイジさんに大事な話があるんだ。
大事な話...聞いてくれる？」


サ「...分かりました。聞きましょう！」


ソ「ありがとう、サラさん！
それで用件なんだけど...えっと...その...。
仲直り...したいんだ。」


ソウさんが仲直りを切り出すとカンナの顔は嬉しそうにキラキラとしていた。
Ｑタロウさんもニンマリしている。


サ「ちょっとなんですか、ソウさ〜ん！
ずっと仲良しじゃないですか〜！」


ソ「.........。」


『えっ.........？』


ソウさんはサラちゃんの奇妙なノリに着いて行けず、サラちゃんの反応に引いている。
サラちゃんも無理矢理冗談を言っている感じがして、なんか...私まで着いて行けない...。


ソ「ご、ごめん。ちょっとそういうノリ苦手で...。
...でも、嬉しいよ。
ボクもAも本気でサラさん達と仲直りしたいんだ。」


『いつまでも誘拐犯に踊らされるのは嫌でしょ？
こんなデスゲームは早く終わらせて、家に帰りたい...そうでしょ？』


ソ「そう。もちろん...全員でね...！」


ケ「感動的な話だねー。」


ソ「ボク達は本気ですよ。
ねぇ...A、あれを出してよ。」


腕に抱えているパソコンをケースから出して、サラちゃんとケイジさんの前に出す。


『パソコンを皆で共有しましょう。
それが、私達の覚悟です。』


ケ「.........！！」


ソ「キミ達から奪ったボクも悪かったよ...
でも、結局パスワードが変わってて中身が見れなかったんだ。」


若干、「えっ...？」と言う顔をしていたカンナに小声で「仲直りの為の嘘だよ」と言って、下手な事を言わないようにしててもらった。


サ「だからパスワードを知ってる私達と手を組む気になったんですね。」


ソ「あれ？パスワード知ってたんだ...？」


サ「あ...。」


サラちゃんも結構口を滑らせる事があるよね。


ケ「駆け引きはやめよう。時間がない。
こっちにはパスワード、ソウにはパソコン。
仲直り...つまり...共有...だ。」

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