死にたくないので足掻きます。４【キミガシネ】

１５８話「交換の謎」 ページ12

『ソウさん...こんなに都合良く、鍵番と平民を交換させる方法なんてあるんでしょうか...。』


ソ「確かに...この移動は不思議な点が多いね。」


１つだけ気になる点がある。
...唯一、鍵番が誰なのかを占うことの出来る賢者の存在だ。


『想像に過ぎないんですけど...今回はカードじゃなくてタブレットに役職が表示されている。
...もしかしたら、賢者はタブレットから既に誰が鍵番なのか...占えるのかもしれません。』


そうでも無ければ...的確に鍵番を当てるのは相当難しいはず。
残りの生存者の中で...１番こんな不思議な行動をする可能性があるのは...。


ソ「ボク達以外で何かを企むとしたら...ケイジとサラかな...。」


『それです！
ケイジさんはソウさんが提案したメダル５０枚の交換話でサラちゃんからの信頼を失った。
例えば...ソウさんよりもメダルの枚数が少なくて、サラちゃんよりもメダルが多いケイジさんが賢者だったなら、ギリギリ１回分のメダルを使って“おまわりさんの鍵番とサラちゃんの役職を交換しようか”って言ったかもしれません...！』


ソ「なるほど...一理あるね。
ケイジはサラから信頼してもらう為に自分が鍵番だと偽り、Aとサラの役職を交換した...。
ケイジが賢者だからこそ...鍵番の持ち主と交換出来たってのも納得だね。」


それじゃあ...現状、賢者をケイジさんと仮定してサラちゃんが鍵番だと分かる。
２人共、もう交換するだけのメダルは無いだろう。
随分、危険な橋を渡るんだね...。


身代は...分からないけれど、交換出来るメダルの多い私やＱタロウさんにいつか回ってくる可能性が...高いはずだ。


『私の所に...身代が来たらどうします？』


ソ「もちろん、サラに回してもらうよ。」


ですよねー。何となく分かってました。
...前ならともかく、今の心情だったら...ソウさんの行動を止めるつもりは無い。
私だって...今の気持ちのままじゃサラちゃんに回してしまう気がする。


ソ「あ...でも、鍵番を持った状態のサラと交換したらケイジに誰が身代を押し付けたのかバレちゃうね...。
A、今の内にケイジから賢者のカード奪っとく？」


『えー...。
取り敢えず、今は泳がせといた方がいいんじゃないですか？
主要な役職が何処にあるのか大体でも分かっている分、有利だと思いますよ。
私は後２回交換できますし、ソウさんも１回は出来るんですから、慎重に行きましょう。』


今の所はこれでいいだろう。
そろそろカンナも来るかもしれない。

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