161話「扉を叩く音」 ページ15
鍵がかかっているのを確認する。
『......誰ですか?』
扉の向こうにいるのがケイジさんやサラちゃん、力で敵わない人だったらこの扉を開ける訳にはいかない。
Q「その声は...ソウじゃなくて、もしかしてAじゃか?
オレだ...Qタロウだ。」
扉の向こうにいるのはQタロウさんだった。
なら、尚更ここは開けられない。
Qタロウさんは私達がパソコンを持っているのを知っていて、さらに力ずくでパソコンを奪われたら取り返す事が出来ない相手だ。
Q「そこに、ソウもいるんじゃろ?
......なあ、取引をしてくれんか...。」
取引...?
Qタロウさんは一体何を望むと言うのだろうか。
Q「サラやケイジに...みんなとパソコンを共有してほしいんじゃ...。
もちろん、対価も考えてる!
......これだ!」
隔たれた扉の隙間から、無理矢理Qタロウさんがねじ込んできたのは...Qタロウさんのタブレットだった。
......想像通り、その画面にはドクロマーク...身代のカードが映し出されていた。
これで確信した。
2回目のカード交換ではQタロウさんに身代が押し付けられた。
カ「......!」
ソ「へぇ......。」
Q「さらにオレの持ってるメダル100枚もきさんらに渡すつもりじゃ!!!
......だから、頼む...共有してくれんか...。」
何時も大きいQタロウさんの声は俯いて声が上手く出せないのか、何時もより小さく感じた。
ソ「......それは...悪い話じゃないな...。
A、扉を開けてQタロウさんを部屋に招いてあげてよ。」
『は、はい...。
Qタロウさん、他の人に見られる前に早く部屋に入って下さい。』
Q「...!お、おう。」
驚いた顔をしながらQタロウさんが部屋に入ってきた。
元々寝る為にある部屋でそこまで広くないのに、もしもしボックスが置かれていて、部屋には巨体のQタロウさん含む4人が密集している。
......明らかに、狭い。
ソ「それで...Qタロウさんが求めるのがみんなとのパソコンの共有でそれに対する対価がメダル100枚と身代の提示でいいんですね?」
Q「おう...。
頼む、サラにはカイが残したもん見せてやりたいんじゃ...。」
私達にとってもこの取引は決して悪い事ではない。
メダルを100枚...2回分の交換を自由に出来て、身代を操る事もできる。
ソウさんも取引に応じるだろう。
それでも、直ぐに返事をする訳にも行かないから、考える素振りをしている。
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伊豆花織(プロフ) - きてる©さん» 一気見ありがとうございます!!コメントまで嬉しいです!ここからも面白い話を更新出来るように頑張ります! (2021年9月28日 22時) (レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
きてる©(プロフ) - めちゃくちゃ好きです…!一気読みしてしまいました…💦更新頑張って下さい!楽しみにしてます! (2021年9月28日 22時) (レス) id: 6a4605f739 (このIDを非表示/違反報告)
伊豆花織(プロフ) - 望さん» 愛の告白…!!嬉しいです!期待の言葉ほど嬉しいものはありません!これからもバンバン投下していきますので心臓にはお気を付け下さい! (2021年9月20日 23時) (レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
望(プロフ) - ホントに………好きです。愛してます。これからの展開が楽しみすぎて………ちょっと心臓が持たないです… (2021年9月20日 22時) (レス) id: 3d0f44108d (このIDを非表示/違反報告)
伊豆花織(プロフ) - あいすくりぃむとちょこれぃとさん» 見てくれた上にコメントまで…!ありがとうございます!“ソウさん”との関係は今後も書いていく予定なのでご期待下さい! (2021年9月20日 18時) (レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:伊豆花織 | 作成日時:2021年9月9日 20時