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146話「裁定の間6」 ページ50

ソ「腕に傷がついている人物...それがニセモノさ。
いいかい、レコさんはこぶしでモニターを割ったんだ。
傷がついているとしたら...手の甲かな。
だったら傷を隠せる人物がいるよね。」


レコさんと同じように手を何かで覆っている人物...。
ギン君は絶対にありえない。
つまり、ノエルだ...。


サ「それは...着せ替え人形ノエル...!
彼の手には...確かにグローブがつけてある...!」


ソ「そういえば...彼は...男性のようだけど...レコさんと体格が似てるね。」


次にカンナが喋り出す。


カ「...モニターを割ったレコさんは誰かの変装だったってことですか...?
確かに...レコさんは素顔じゃない分、同じメイクをして顔を似せることは...できます。
でも、着替えは盗まれないように厳重にして寝室に保管したとレコさんは言ってたんです。
服を入手できない私達の中に...着せ替えができる人なんて...いません。」


着せ替え人形と着せ替え...この言葉から導き出せるのは矢張り、ノエル。


...その時だった。


ノ「あーあ...なにやってんのテメーら...?
もうとっくに時間切れだよ、バカだなー。」


『えっ...!』


[まもなく毒矢が発射されます。]



[5]



ギ「嫌だワン!!許してニャン!!」



[4]



どうしよう...どうしよう...。
このままでいいの...?


ギ「A姉ちゃん...。」



[3]



ギ「助けてぇ!!助けてよぉ!!
サラ姉ちゃん!!おまわりさん!!」



[2]



ギ「A...姉ちゃ...ん...助けてよぉ...。」


自分よりも幼い、力のない子供。
そんなギン君が私に助けを求めている...。



[1]



『あああぁぁ...。』


ギン君の助けを求める声と“見捨てろ”と囁く自分の気持ちで揺れている...。



[0]



自己犠牲の精神なんて持ち合わせていない。



でも......。



私は...スイッチを押した......。



『うっ...。』


スイッチを押して台が回転した途端、私の腕は的確に刺さるように...ガッチリと...固定された。


何の躊躇いもなく針が腕に刺さった。
ジワジワと広がっていく痛みに...これから来る死に...私はどう向き合ったらいいのだろうか。


ノ「うわー刺さっちゃったねー。
身を挺してギンを救うなんて...やるねーA。」


『っ.........。』



カ「Aさん!!」


カンナに心配ちゃった...よね。
お姉さんの死も乗り越えきれてないのに...私まで...死んでしまったら...。

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伊豆花織(プロフ) - ぬん。さん» コメントありがとうございます!偶然とは言え私の作品を見つけてくれてありがとうございます!更新頑張らせて頂きます! (2021年8月26日 21時) (レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
ぬん。(プロフ) - 初見です!キミガシネの夢小説が全然なくて困っていたのですが、偶然見つけて嬉しすぎて叫びました…!1から全部読ませていただきました!とても面白いです、更新頑張ってください!応援しています! (2021年8月26日 15時) (レス) id: fdbd1f8f99 (このIDを非表示/違反報告)
伊豆花織(プロフ) - 名無しさん» 早速コメントありがとうです!!続編行けました!!これからもお願いしますね! (2021年8月21日 23時) (レス) id: a9a2642a4b (このIDを非表示/違反報告)
名無し - ここでも失礼します〜 続編おめでとうございます!執筆お疲れ様です…!これからも応援しております! (2021年8月21日 23時) (レス) id: cc998c0500 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:伊豆花織 | 作成日時:2021年8月21日 21時

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